SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第99号(2024年3月号)
特集「人と組織を強くするマーケターのリスキリング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

ネット業界職業図鑑

カウネット「わたしみがき」運営者は妻・母として奮闘中!
自分が面白いコンテンツは読者にも響くはず


 ネット業界のさまざまな職業を紹介する本連載。今回は、コクヨのオフィス通販「カウネット」を展開する株式会社カウネットで、ポータルサイトの企画・運営を担当する日向野彩子さんに登場いただきました。(バックナンバーはこちら)

プロジェクト:女性の自分磨きを応援する「わたしみがき」
1周年を迎え、さらなる飛躍をめざす!

カウネット:http://www.kaunet.com/

わたしみがき:http://www.watashimigaki.com/
コミュニティと専門家による情報提供で、仕事やくらしのほか、育児やキャリアアップのヒントまで満載。



 コクヨの子会社として2000年に設立した株式会社カウネット。事務用品、生活用品、オフィス家具まで、50,000品番を超える豊富な商品を取り扱うオフィス用品通販「カウネット」を中心に、大規模事務所向けの購買システム「ウィズカウネット」など、順調に事業範囲を拡大させてきた。さらに、近年では個人向けショッピングサイト「マイカウネット」「カウモール」も充実し、いまや公私ともにお世話になっているという人も多いだろう。

 現在、カウネットの事業は物販だけにとどまることなく、総務担当者に向け情報サイト「総務の森」や、モニター調査サービス「カウネットモニカ」など、カウネットの利用者との親和性が高いサービスを次々と展開している。

 そうした新事業を担当するのが、日向野さんが所属する「事業開発(夢工房)部」である。

 「もともとカウネットの母体であるコクヨで、商品開発やオフィス設計の仕事をしていました。入社して6年ほど経った頃でしょうか、社内ベンチャー制度に応募して採用され、新規事業の担当者になったんです。当時は2名のチームでのスタートでした」

 採用された企画は、ユーザー参加型の商品開発の橋渡しをするモニターシステムだったという。今もその一部がカウネットのモニター調査サービス「カウネットモニカ」として引き継がれ、多くの利用者で賑わう人気サービスとなった。日向野さんは担当者の1人である。

 そして、もう1つ、日向野さんが運営責任者として担当するのが「わたしみがき」である。

 「カウネットのユーザーの多くが、総務・庶務の担当者なんです。そうした皆さんとネットを通じて交流すると、とてもアグレッシブな女性が多くて。社会人として仕事をして、生活もしっかりしたうえで、趣味や勉強など自分を磨くことにも貪欲。その一方で、不安もたくさん抱えている。そんな『働く女性』をトータルに応援するサービスができないか、そういう発想につながっていったんです」

 起案者は他の女性社員だったが、日向野さん自身、大いに共感できる企画だった。そして立ち上げ後まもなく、新規事業での経験が認められ担当することになった。着任と同時に認知度向上を目指して「わたしみがき」と改名して全面リニューアルを行ない、1年後の2010年5月には40万PVを超えるサイトへと成長させた。以降、完全独立採算という目標に向け、着実にマイルストーンをクリアし続けている。

 「わたしみがき」が扱うテーマは、仕事や生活にまつわる課題解決のほか、育児やキャリアアップといった人生における転機についてなど多岐に渡る。ユーザー同士が教え合う「コミュニティ」の楽しさと同時に、 エントリーしている300名もの専門家が、プロの立場から回答してくれるという信頼性も人気の理由だ。

 「リニューアル時には、ユーザーの洗い出しから、コンセプト立案まで一から見直しを行ない、積み上げてきました。現在は、企画の立案や、週ごと月ごとにアップするコンテンツ作成が主な業務となっています。そう、例えるなら雑誌の編集デスクみたいなものでしょうか」

 毎月の定例編集会議で議論を行ない、それぞれの企画の内容を決定し、制作作業に落とし込んでいく。取材先を決めて,ライターに依頼し、企画のディレクションはもちろん、取材にも立ち合う。その後、デザインやシステムを担う外部パートナーとのやり取りがあり、コンテンツが出来上がるという流れだ。

 スケジュールにはあらゆる担当者の動きが記され、メモが無数に記されている。その緻密さとはうらはらに、同僚をして「おっとりとした人で、いつのまにか協力させられている(笑)」とも、「昔から気配りの人」とも評される。

 「だって、私は何にもできないですから(笑)。みんなが快適に仕事をして、いいものが出来上がること。そういう環境を作ることが、私の存在意義だと思っているんです」

 しかし、新規サービスともなれば、業務として動かしていくのはなかなかタフな仕事だ。意見も食い違うことも多いだろう。いつも「にっこり」とはいかないのではないか。

 「確かにトラブルは当たり前、苦労の連続ですよ。でも、目の前の人を説得していかなければ前に進まないのは明らかで…。それなら、どうやって理解してもらえるのか、考える必要がありますよね」

 日向野さんが声を荒げたところを目撃した人は社内に1人もいないという。熱くならずとも、穏やかな話し合いを重ねることで、混沌としていた議論はまとまり、新たなステップへと進んでいく。その調整力の秘密とは何なのだろうか。(次ページへ続く)

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
ネット業界職業図鑑連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

「ネット業界職業図鑑」制作チーム(ネットショクギョウズカンセイサクチーム)

伊藤&五月女の男女ユニットで、ネット業界の様々なプロフェッショナルを紹介します。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2010/08/27 10:19 https://markezine.jp/article/detail/10846

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング