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MarkeZine Day 2010レポート

「情熱の系譜」から探るiPadアプリの効果測定
マーケティングにiPadアプリを活用した意図とは?

 MarkeZine Day 2010にて「マーケティング戦略におけるiPadの効果的な活用法とは」と題し、協和発酵キリン株式会社 コーポレートコミュニケーション部 マネージャー 長谷川 一英氏による講演が行われた。今回は特に『iPadアプリの有効的な活用法』に重点を置いて、「情熱の系譜」をフックとしたマーケティング戦略について紹介していく。(バックナンバーはこちら)

協和発酵キリン社が抱えていた課題

 協和発酵キリン社は、2008年10月に協和発酵工業とキリンファーマが合併して設立された。キリンホールディングスの医薬事業を担っており、がん・腎・免疫疾患を中心とした領域で抗体技術を中心としたバイオテクノロジーに強みを持つ。しかし、「キリンと言えばお酒というイメージが先行してしまい、合併後の製薬会社としての業態認知の低さに課題を感じていた」と長谷川氏は当時を振り返った。

協和発酵キリン株式会社 コーポレートコミュニケーション部 
マネージャー 長谷川一英氏
協和発酵キリン株式会社 コーポレートコミュニケーション部 マネージャー 長谷川一英氏

 そこで協和発酵キリン社では、ブランド構築3か年計画を立て、2012年のブランドロイヤリティ獲得に向けて取り組みを行っていくことを決定。1年目の今年は、『社名認知』『業態認知』に注力することとした。

講演資料より抜粋して掲載(以下、同)

ターゲティングとKPI設定

 社名認知・業態認知の獲得のために設定したメインターゲットは、『30~40代のビジネスマン(男性)』。自分も家族を持ち、また親も高齢となってくるため、「健康に対する意識が高まる年代である」ことと、「技術に対する興味も強い世代である」ことから、協和発酵キリン社の強みを活かしたブランディングができると判断した。

 次に、『新しい歴史を創る製薬会社』をコンセプトに、社名認知、業態認知の向上をKPIとして設定し、中間指標としてリーチ率を採用。リーチ率は施策実施前の調査結果から想定のリーチ率を算出した後、週次での目標数値まで分解したものを一覧にして、施策が順調に推移しているかを数値的に管理した。

「情熱の系譜」に込められたコーポレートメッセージ

 情熱の系譜は、テレビ東京で2010年4月~9月の期間、毎週月曜22:54~23:00に放映された、協和発酵キリン社提供のテレビ番組である。この放送時間は、ターゲットであるビジネスマンに人気の「カンブリア宮殿」と「ワールドビジネスサテライト」の間であり、ターゲット層へのリーチが期待できた。番組では、著名人と過去の偉人を対比させながら、先代たちから受け継がれる『情熱の系譜』を紹介。2つの企業の歴史を受け継ぎ、「新しい歴史を創る製薬会社」という協和発酵キリン社のコーポレートメッセージを間接的に伝える内容となっている。

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この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

1983年生まれ。成蹊大学経済学部卒業。大学卒業後、大手IT企業にてレンタルサーバーサービスのマーケティングを担当。その後、モバイル系ベンチャーにてマーケティング・プロダクトマネージャーを務める傍ら、ライター業を開始。旅行関連企業のソーシャルメディアマーケターを経て、2011年1月Writing&a...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/11/12 11:00 https://markezine.jp/article/detail/12353

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