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小林佳徳のネットメディア通信

セカンドライフはビジネスとして成り立つか?~次世代コミュニケーションスタイルを探る(前編)~

 ブログ、SNSなどインターネットは次々と新しいコミュニケーションスタイルを生み出しています。最近では「セカンドライフ」や「twitter(トゥイッター)」といった新しい類のスタイルのサービスも台頭してきました。今回は前編で「セカンドライフ」を後編で「Twitter」を取り上げ、この2つのサービスを説明しつつ、ネットコミュニケーションが向かっている方向を探ります。(twitterを取り上げた後編はこちら)

ネットコミュニケーションインフラのこれからの方向性

 自己表現やコミュニケーションの場として、これまでメーリングリスト、BBS(掲示板)、ブログ、SNS、とさまざまなインターネットサービスが展開されてきました。インターネットがメディアとして成熟へ向かう中、今、「リッチコンテンツ」と「シンプルコンテンツ」という対極とも思える2つの方向性が見えてきているように感じています。

 ここではその代表として、3次元アバターを操作してネット上で擬似的な生活を営む「セカンドライフ」と、ユーザが今、何をしているかを単純に叫びあう「twitter」を中心に取り上げていきます。

さらに"リアル"で、さらに"ディープ"なコミュニケーション

 次世代のインターネットビジネス・インフラとして注目されているセカンドライフ(以下SL)。2007年4月に予定されていた日本語版がまだスタートしていないためか、国内での盛り上がりは今ひとつのようです。しかし海外では、長者番付が現れたり、国内でも、ネットエイジ、仮想都市「セカンドライフ」活用事業を支援や、デジタルハリウッドランドプロジェクト、サイバーエージェントのAmeba Landのような、企業が現れたり、はたまたSL内で結婚式ということが行われたりと、個人ユースにせよ、ビジネスユースにせよ、徐々にユーザは増えてきているようです。

急速に拡大していく 3D オンラインスペース「セカンドライフ」
セカンドライフでは飛んで移動することもできる

何はともあれ、アカウントを入手してSLの世界へ

 最近ではサービスを利用してみるにあたり、セカンドライフ(日本語版)の歩き方や、デジタルARENA セカンドライフ徹底解剖といった予習ができるサイトや、書籍なども少しずつ出てきましたが、まずは自分で「一体どんなものなのか」触ってみるのが一番の近道と思い、アカウントを申し込んでみました。現時点ではアカウントの取得とベーシックプランでの利用自体は無料なので始めるにあたり敷居は低いですが、ブログやSNSともっとも異なるところですが、3次元の世界を表現するために要求されるグラフィックカード(画像表示のためのパソコンの部品)のスペックが高いため、ここでつまずく人も多いのではないでしょうか?

 かくいう私も、起動時の性能チェックに引っかかりグラフィックカードを新調することになりました(購入したのは必要最低スペックに近い、5000円~1万円くらいのカードです。もちろん、カードだけではなくPCの方もそれなりのスペックが要求されますので注意が必要です)。

 早速ログインしてみましたが、操作メニュー・ボタン類以外の全ての機能はまだ日本語対応していませんし、日本人のユーザが多いわけでもないので、会話などは最初、外国語が飛び交い、戸惑うところです。できれば(見つかれば?)すでにSLをやりこんでいる詳しい知人などと一緒に回ってもらい、教えてもらうのが望ましいでしょう。そうでなければ、まず最初に何から手をつけていいのか、どこへ行けばいいのか、途方に暮れてしまうかもしれません。

 可能な操作としては移動や会話はもちろんのこと、多様なアクションが可能になっていますが、楽しめるようになる前に、何をどうしたらいいのかよくわからず、とにかく難しく分かり難いという印象を持ちました。手っ取り早く楽しむ方法として「新宿」や「渋谷」「池袋」といった日本人が多く集まっているエリアへ移動すれば、日本語でコミュニケーションも取れますので、慣れるまではそこでやり取りを行い、とにかくしばらくの間は辛抱強く時間をかけてつきあっていく必要がありそうです。

 いろいろとマスターしていけば、自分の土地を手に入れたり、自由にアイテムを作成したり、はたまた、それらを販売したりもできるのでしょうが、実際にはそこまでいく前に挫折してしまう人が多いのではないでしょうか? また、SL内での通貨(リンデン$)も、基本的には実際のお金で買わないと手に入らないので、まずは初期ポイントが与えられていて買い物なども体験できると良かったかもしれません。

もう1つの世界に何を求めるのか?

 参加しているユーザ達はSLに何を求めているのでしょうか。

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この記事の著者

小林 佳徳(コバヤシ ヨシノリ)

 1973年山梨県甲府市生まれ。幼少時代にNEC PC6001と出会いコンピュータに興味を持つ。 新潟大学大学院自然科学研究科在籍中にインターネットの可能性に惹かれ、1998年に上京。大日本印刷、ベネッセコーポレーション、と大企業を経験後、livedoor、モバイルファクトリー、イトクロなどのベンチ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/06/06 08:00 https://markezine.jp/article/detail/1254

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