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アクティブサポートから考えるこれからのマーケティング
軸を「消費者理解」に置き、司令塔になろう

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2011/10/28 11:00

 『Twitterアクティブサポート入門』著者・河野武さんが、マーケター向けにアクティブサポートについて解説します。

アクティブサポートはマーケティングなのか

 今回でこの連載もいよいよ最終回です。最後にMarkeZineらしく、あらためてアクティブサポートとマーケティングとの関係について考えてみましょう。そもそもアクティブサポートはマーケティングなのでしょうか?

 結論から述べれば、これはマーケティングの定義次第でしょうね。ただ、消費者を理解することや、消費者に支持されよう努めることはマーケティング、さらにはブランディングの根幹にあるのも事実です。

 ぼくは、現代においてマーケティングの範囲はどんどん拡張していると思っています。より正確にいえば、ネットの登場からソーシャルメディアの普及によって、マーケティングは拡張せざるをえなかったのです。いまでは広告も広報も、そしてカスタマーサポートまでも含んだあらゆる顧客接点が、「マーケティング」に内包されるようになっています。

 「企業が顧客と接するすべての機能がマーケティングである」というのは、セス・ゴーディンがかねてより発言していることですが、これはぼくたちマーケターの役割も変化せざるをえないということを意味しています。 これからのマーケターの役割は大きく変わっていくでしょう。

マーケターの仕事は消費者理解 アクティブサポートはうってつけ

 というのも、それぞれについてスペシャリストになるには、あまりに範囲が膨大すぎるからです。MarkeZineの連載を見てもSEO、アクセス解析といった内部施策に加え、リスティング広告、アフィリエイトといった販促(この領域にはリマーケティングやRTBなどのテクノロジーへの理解も求められます)、さらにソーシャルメディアの活用です。とても1人の担当者が把握できるわけがありません。

 だからこそ、これからはマーケティング部の中に全体を統括するチームを設置したり、あるいはアクティブサポートをコールセンターに任せるように各部署にマーケティングの機能を部分的に委譲しながら、マーケティング部自身は全体の司令塔として動く組織になっていくべきです。一部の作業は自動化も進んでいくでしょうしね。

 そのとき、司令塔としてもっとも要求される能力は、顧客の、消費者の心の動きを感じ取ることです。この能力がいままで以上に重要視されますし、不可欠になっていくでしょう。

 マーケティングは常に仮説と実証の繰り返しです。アクセス解析からわかる消費者の行動、そしてコールセンターに寄せられる声や、ソーシャルメディアで可視化された声をもとに、もっと製品が良くなるように、もっとサービスが使いやすくなるように知恵を絞るわけです。

 その「考える」仕事こそがぼくたちがやらなきゃいけないことで、ほかの誰にも譲れない仕事なのです。だからこそマーケターは消費者のそばで、彼らの気持ちを理解するために寄り添う必要があります。アクティブサポートは消費者理解にはうってつけです。じっさいのやり取りはコールセンターに任せても、日々の対話を見ることで、消費者の気持ちを深く理解できるようになるはずです。(次ページへ続く)


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著者プロフィール

  • 河野 武(コウノ タケシ)

    1974年7月3日生まれ。立命館大学経済学部卒。コミュニケーション・デザイナー。マーケター。企画屋。 1997年、ニフティ入社。2001年にニフティ退職後、フリーターとして数年過ごし、2004年から2005年までオンライン書店ビーケーワンの専務取締役兼COOを務める。ECサイト初となるトラックバックを導入...

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連載:マーケター向けアクティブサポート概論

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