SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第99号(2024年3月号)
特集「人と組織を強くするマーケターのリスキリング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

三橋ゆか里の「女性向けマーケティング☆ア・ラ・モード」

女性が思わず立ち止まるゲリラマーケティングキャンペーン


 日常生活のなかで思いがけない驚きを与えるゲリラマーケティング。思わず誰かに伝えたくなる、うれしいサプライズが女性たちは大好きです。今回は、海外で行われた5つのゲリラマーケティングキャンペーンを紹介します。

女性をターゲットにした5つのゲリラマーケティングキャンペーン

 ミュージシャンによるゲリラライブならぬ、企業やブランドによるゲリラマーケティングにはユニークなものがたくさん。広告戦略の一種であるゲリラマーケティング。Wikipediaさんによる定義は、

「大きなマーケティング予算ではなく、時間、エネルギー、想像力に頼る型破りなプロモーション。一般的なゲリラマーケティングキャンペーンに見られる要素は、思いがけないこと、型破りであること、インタラクティブで予期せぬ場所で行われる」。

 今回は、数多くあるゲリラマーケティングの中から、女性をターゲットにする、もしくは彼女たちの注意を引くキャンペーンを5つ紹介します。

カップケーキの誘惑が利く自販機

 イギリスのカップケーキブランドが舞台に選んだのはバスの停留所。19箇所に設置されたケーキのテイクアウト自販機。各自販機で毎日500個のカップケーキが無料で配られたそう。美味しそうにカップケーキを食べる人以上の広告はないよね。いつもどおり仕事に向かおうとして出会った嬉しいサプライズ。カップケーキは女性にとって魔法だと思う。

顔認識で女性にだけ訴えるNPOのキャンペーン

 “Plan UK”というNPO団体が、ロンドンのオクスフォードストリートで展開した“Because I am a Girl”(なぜならわたしが女の子だから)キャンペーン。世界中の権利を奪われて生きる女性を支援するために活動してる。

 顔認識ソフトウェアを搭載したHDカメラを採用し、スクリーンの前に立っている人の性別を90%の確率で正しく認識。相手が女性ならキャンペーン動画がまるまる再生され、男性だと動画が途中で中断される。女性であることを理由に選択肢が奪われるというメッセージを男性に伝えるもの。

2人の愛を証明できたカップルにはコーラを

 独自性のあるキャンペーンに定評のあるコカコーラが、バレンタインのお祝いにイスタンブールのショッピングセンターに設置したのはリモコン式の自販機。「あなたたちはカップルですか?」という自販機の問いかけに、ハグやキスすることで証明できたら無料でコーラがもらえるというもの。カップルに愛を確かめ合う機会をつくっちゃうコーラってすごい。

寄付にゲームの遊び心を

 空港に設置されたちょっとした機械。2ユーロを寄付すると、そのお金で可能になることをストーリーにして教えてくれる。それを見た笑顔を写真に撮ってFacebookに投稿できるボーナス機能も。フライトまでの待ち時間などをつぶす暇がある空港を選らんだのは正解。こういう可愛い仕掛けに女性は興味を示すし、おまけに寄付もできる。機械の手作り感がまた素敵。

大人のためのゼリー自販機

 JELL-Oはクラフトフーズが販売する有名なゼリー。個人的に決して美味しいとは思わないけれど、アメリカに住んでいた頃はゼリーといえばJELL-Oだったから冷蔵庫には必ず入ってた気がする。そんなJELL-Oが売り出したのは大人のためのゼリー。顔認識技術を搭載した自販機で、自販機の前に立つ人が大人なら無料でゼリーをプレゼント。子どもだと、「子どもが探知されました!」とエラーメッセージが。この後子どもは「ママ!ゼリーがもらえない。ママがやってみて。」とせがむ。「大人」とターゲットを絞っているようで、結果として誰が参加しても大人にアピールできちゃう。

「今日は素敵な一日になりそう」と思わせたら勝ち!

 ゲリラマーケティングはリアルな場所で行われるため、その場所は限られる。それはショッピングモールだったり、駅近くの巨大スクリーンだったり。でも、そのメイキングオブと結果を動画にまとめることでそれ以上の大きな効果につながる。メディアに取り上げられるPR効果もあるし、実際に参加できなかった人も動画を見ることでその体験を味わうことができるから。お金がないならクリエイティブになるしかない。今回紹介したキャンペーンのように、「なんか今日素敵な一日になりそう」と思わせることができたら、もうこっちのもんだと思うのです。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
関連リンク
三橋ゆか里の「女性向けマーケティング☆ア・ラ・モード」連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

三橋 ゆか里(ミツハシ ユカリ)

ライター・記者。 オンラインショップ、UIコンサルティング会社、Web制作会社等を経て2009年に独立。日経デジタルマーケティング、TechWave、Tech in Asia(英語)などで執筆。また、女性誌のウェブサイトやスマホアプリ紹介の記事も手がける。アジアのITニュースが集まるStartup...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2012/08/02 17:20 https://markezine.jp/article/detail/15607

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング