SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第99号(2024年3月号)
特集「人と組織を強くするマーケターのリスキリング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

ノンクリエイターのためのWebコピーライティング講座

コピーは「はじめ良ければすべてよし」 イントロはネガティブ/ポジティブ発想法でバリエを増やせ


 Web広告、ソーシャルメディア、メルマガ、プレスリリース……。クリエイター希望でもないのに文章を書かなければならなくなったコピー初心者の方へ、ノウハウをお届けします。

恥の多い生涯を送って来ました――太宰治さえも出だしに気合いを入れた

 「コピーは示現(じげん)流のごとく、出だしに魂を込めよ」という格言があ……いや、いま思いついた。示現流、時代劇や歴史ものに詳しい人なら耳にしたことがあるかもしれない。江戸時代の初期、薩摩(今の鹿児島県)で生まれた剣術である。数ある剣術の中でもユニークな特徴を持っている。

 ひと言で言うなら、初太刀ですべてを決する。最初の一撃で仕留めることを旨としている。二の太刀はもってのほかというもので、幕末、新撰組の近藤勇は「薩摩ポウとやるときは初太刀を外せ」と隊士に注意を呼びかけていたという。ああ、コピーと同じだなと思ったものである。すべてはイントロで決まる

 コピーにおいて、初太刀というとキャッチフレーズだが、リードコピー、ボディコピーといったちょい長めのコピーでは第一センテンスである。つまり出だしの文章だ。話をどのように始めるか、どのようなセンテンスではじめるかで読む、読まないが決まると言っていい。しかし、いざ書こうとすると悩むものである。

 ホラーやSF小説で知られるベストセラー作家、ディーン・R・クンツは「ベストセラー小説の書き方」の中で最初の1ページ、ファーストシーンが勝負だという。そこで読み手の心をつかむことができなければその本は棚に戻されるだろうとアドバイスをしている。

 たしかに小説の冒頭にはその先を読みたくなるような表現が多い。たとえば太宰治、出だしの上手い作家だと思う。話の先を知りたくなるような表現をいくつか見てみよう。

  • メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐(じゃちぼうぎゃく)の王を除かなければならぬと決意した。(走れメロス)
  • 恥の多い生涯を送って来ました。自分には、人間の生活というものが、見当つかないのです。(「人間失格」の第一の手記)
  • おわかれ致します。あなたは、嘘うそばかりついていました。(きりぎりす)
  • 菊子さん。恥をかいちゃったわよ。ひどい恥をかきました。(恥)

 コピーに比べて読んでもらえそうな小説でさえ、こうした読まれる努力をしている。ましてや、気まぐれな読み手が相手のWebでは、それなりの初太刀で切り込まなければいけない。

 そうは言っても、太宰治のような書き出しは誰でも書けるわけではないし、コピーにそこまでのクオリティは必要ない。それに幸いなことにコピーの場合、良く使われるパターンがある。書き出しに悩む人はそれらを真似したり応用して書くのが近道だ。

1日集中特訓!8月21日「動かす、読まれるWebコピーの発想と作り方」講座開催

Webの記事を読むのもいいけれど、リアル有田憲史さんに会って直接講義を受けませんか?

「コピーの中で最も重要なキャッチフレーズの作り方」「説得力アップのためのフレームワークとレトリックの紹介」の2点に重点を置き、動かす、読まれるWebコピーの発想と作り方を伝授します。キャッチコピー、ボディコピーを実際に書いていただき、その場で講師が添削するワークショップの時間を設けています。

★☆★講座「動かす、読まれるWebコピーの発想と作り方」の詳細・お申し込みはこちら★☆★

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
一粒で二度おいしい、ネガティブ/ポジティブ発想法

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
ノンクリエイターのためのWebコピーライティング講座連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

有田 憲史(アリタ ケンジ)

 コピーライター(キャリア24年)。主な仕事は広告や販促ツール、Webサイト、IRツール、ダイレクトマーケティングの企画やコピー。時々マーケティングプランナーも。その他さまざまな仕事もこなしており、ネット通信講座のコピーライティングの講師、マーケティングコンサルタントやゴーストライターの経験も。これまで担当した業界は電機メーカー、IT、不動産、自動車メーカー、健康食品、流通、食品など。●ブログ「コピーライターが思わず ! となったコピー。」 ●Twitter:ありけん@arikenunited

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2013/06/27 17:34 https://markezine.jp/article/detail/16280

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング