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Jay-Zとサムスン、“音楽でリーチを変える”ために実現した
前例のないブランド・パートナーシップ

2013/07/31 11:00

 アップルと熾烈な覇権争いを繰り広げるサムスンは、一人の大物アーティストとのパートナシップを結びました。その契約内容は驚くべきもので、ソーシャルの巧みな活用だけでなく、巨額の資金が必要なある施策が含まれていたのです。今回はその取り組みを紹介します。

企業と音楽の関係が変わりつつある

 クリエイティブなミュージシャンとパートナーシップを組み、マーケティング活動を実施する世界的ブランドが増えています。企業と音楽の関係は、製品訴求やブランドイメージ向上を目指し、ミュージシャンを起用したテレビ広告やタイアップ等のプロモーション活動などが一般的でした。しかし近年になり、情報のオーバーフロー、デバイスの多様化、SNSの登場などによってターゲット層へのリーチは困難となり、従来のアプローチの見直しを迫られています。

 そこで今、世界の大手企業が注目しているのが、クリエイティブなアーティストと直接パートナーシップを結び広告の枠を超えてコラボレーションを行う、いわゆる「ブランド・パートナーシップ」を軸とするマーケティング手法です。

 今回はブランド・パートナーシップ戦略の中でも、特に先進的な取り組みを実施し大きな話題を集めた、韓国の携帯メーカーのサムスンの事例をご紹介したいと思います。

デジタル・モバイル・ソーシャル・マスを連動させた
サムスンの「ブランド・パートナーシップ」

 サムスンは自社のフラッグシップ製品「Galaxy」シリーズのブランドイメージ向上を狙い、ヒップホップMCで起業家でもあるジェイ・Zとパートナーシップを組み、これまでにないスケールでの音楽マーケティングにチャレンジしました。 

 サムスンはアップルと熾烈なスマートフォン市場の覇権争いを繰り広げています。ガートナーの最新の調査では、サムスンはスマートフォン市場での売上の30.8%を占め、世界最大のスマートフォンメーカーとなっています(アップルは18.2%)。しかし競争が激しい市場において、ブランドの魅力を伝え確実にターゲットへリーチすることは困難になりつつあります。また熱烈(時には熱狂すぎる)ファンを持つアップルのブランド力とメディアの注目度に比べると、通常の広告手法ではターゲット層にブランドイメージを訴求し競争力を上げることが難しくなってきています。

 サムスンとジェイ・Zは全く異なる業界の存在です。ですが、より多くの人に情報を届けたいというビジョンを共有したことからパートナーシップを結びます。

 ターゲット層へのリーチを最大化するために今回実施したアプローチは、デジタル、ソーシャル、モバイル、マスメディアを融合した大規模な戦略となり、ブランド・パートナーシップの進化型として大きく注目を集めることとなりました。


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