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魔法の呪文「PDCA」を唱えて、楽しくネットショップの運用改善


 いよいよ本連載も最終回。今回は、「PDCA」サイクルについて説明します。また横文字かと固苦しく考えずに、面倒なネットショップのメンテナンスを楽しくする魔法の呪文だと考えて繰り返せば、ネットショップ改善のヒントが見えてきます。

小規模ネットショップの運用を楽しくするには

 ネットショップを作って実際に販売をはじめた人の話を聞くと、「意外に儲からない」という話が一番多いのですが、それと同じくらい「思っていたよりも手間がかかる」「想像していたよりも運用がたいへんだ」という話をよく聞きます。

 2分でネットショップを開店し、注文が来てから発注するというドロップシッピングのいいところ取りのような店舗運営ができ、コストもかからず「儲かる」などと思っていると、実際に運用してみるとそのギャップに驚くことになります。

 そんな人に、「商売とはそんなに簡単なものではないのですよ」と言うのは簡単です。でも、それでは身も蓋もないので、実際に始めてみると大変だと感じるネットショップの運用を、少しでも楽しくできるようにしましょう。それが「PDCA」サイクルで考えるネットショップの運用とマーケット戦術です。

 PDCAとは、英語の「Plan-Do-Check-Act」の略称で、業務改善や施策の最適化を実現する方法のひとつです。Plan(仮定、計画)をDo(実行、実施)してみて、その結果をCheck(検証、点検)することによって、Action(改善、修正)で問題点を洗い出して改善、あるいはリスタートし、はじめに戻って再度Planから行い、着実に成果を上げていくという考え方です。

 実は、PDCAサイクルというと、最後のActionで満足してしまい、それで終わってしまうケースが実際には非常に多いのです。しかし、一巡するだけでなく何度でもこのサイクルを繰り返して、それによって少しでも前よりも良くしていくことが重要です。

2次元で完結するPDCAサイクルは「やっただけの」のPDCAサイクル。
3次元で弁証法的によりよくしていくことが肝心。

 このPDCAサイクルを検索連動型広告の施策に当てはめると、

Plan=   「もしかしたら、広告文を価格訴求にすればクリック率が上がるかも」
Do=     「広告文を変更しよう=なんとTシャツ1枚200円!」
Check=しかし、効果分析の結果がイマイチだった… Action=「そうか、価格訴求だけでは弱いのか、もう一度やってみよう」
Plan=  「それなら、価格訴求とキャンペーンを組み合わせてみたらどうだ」
Do=    「広告文=Tシャツ1枚200円! 今ならもう1枚無料プレゼント」
Check=効果分析でクリック率10%向上
Action=「よしっ、今度はキーワードを変更してテストしてみよう」

 といった具合になります。これなら面倒な広告出稿も楽しくなってきます。同様にして、商品ページの順番、在庫と仕入れの関係なども、仮定→実証→検証→改善というステップを踏むことによって、ゲームのように楽しみながら運用していくことができるのです。

 見た目よりもはるかに地味で辛気臭い作業が続くネットショップでも、PDCAサイクルをうまく使えば、楽しい作業に変わってきます。つまり、PDCAサイクルは、ネットショップのオーナー自身が楽しんで商品を販売するための呪文のようなものなのです。

 そして、ある程度、PDCAサイクルに慣れてきたら、目標を決めましょう。たとえば「クリック率10%向上」でもかまいません。上記で例にあげたPDCAサイクルのやり方は、「結果的に」クリック率が10%向上したことになりましたが、これでは、仮定は検証によって立証されていますが、たまたま成果が上がった感だけであることは否めません。

 本当にPDCAサイクルを回して意味のある成果を上げて行くには、数値目標を決めて、そこに達成するまできちんとPDCAサイクルを実施していくことが重要です。PDCAサイクルは3次元的に上位に成果を上げていくための考え方ですから、最終的には「売上アップ」につながる目標値を決めて、そこに到達させるために工夫をするということが重要なのです。(続きはECzineで

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この記事の著者

株式会社ユニゾン 下出 隆一(シモデ リュウイチ)

創業から25年間にわたり IT 関連書籍、雑誌の執筆、編集、制作をベースにエンタープライズから小規模企業、SOHOまで幅広いジャンルでの IT 関連ドキュメント、プロモーションマテリアル、Web制作を行っている老舗制作プロダクションだったが、現在では外資系企業を中心に、広告、プロモーション、アドテッ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2014/10/29 11:42 https://markezine.jp/article/detail/21144

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