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リアルイベントからネットに大量拡散!ソーシャルインフルエンサー活用の新プロモーションとは?

 クチコミによる波及効果の高さにソーシャルインフルエンサーを活用したプロモーションに注目が集まっている。多数のソーシャルインフルエンサーを擁するAmebaと、各メーカー企業と強い繋がりを持つファミリーマートがタッグを組んで開催した新しいプロモーションイベント「Ameba Meister FOOD&DRINK FAIR」は大きな話題を呼んだ。このイベントの概要と効果を、サイバーエージェントの山田陸氏とファミリーマート石田照雄氏、そして当イベントに協賛したロッテ商事の野口直之氏に取材した。

商品・ブランド認知拡大に有効なリアルイベント

MarkeZine編集部(以下MZ):まず、「Ameba Meister FOOD&DRINK FAIR」というプロモーションイベントについて、どのようなものなのか、実施の経緯も含めて教えてください。

サイバーエージェント執行役員 Ameba統括本部 広告部門統括 山田陸氏(写真左) ファミリーマート 商品本部 商品業務部 ファミリーマートコレクション管理グループ マネジャー 石田照雄氏(写真中央) ロッテ商事 営業本部 広域流通統括支店 広域CVS支店 営業課長 野口直之氏(写真右)
サイバーエージェント執行役員 Ameba統括本部 広告部門統括 山田陸氏(写真左)
ファミリーマート 商品本部 商品業務部 ファミリーマートコレクション管理グループ マネジャー 石田照雄氏(写真中央)
ロッテ商事 営業本部 広域流通統括支店 広域CVS支店 営業課長 野口直之氏(写真右)

石田:当社ではテレビCMや雑誌掲載など、マス向けのプロモーションはいろいろ行っているものの、どうすればもっとオリジナルブランドである「ファミリーマートコレクション」の認知を拡大させられるか、新しい手法を模索していました。そんな中、サイバーエージェントさんから、「Ameba Meister FOOD&DRINK FAIR」のお話をいただきました。ブログやSNS上で影響力の高いAmebaの女性会員さんをリアルイベントに招待し、商品の理解を深めてもらうというものです。インフルエンサーの方は情報発信意欲が高く、また発信される情報は消費者に響くというのは常々感じていたため、一緒にやらせていただくことにしました。

山田:このイベントは各メーカーと強力な繋がりを持つファミリーマートさんと、イベント運営のノウハウを持ち、影響力の強いソーシャルインフルエンサーを抱えるAmebaがタッグを組んだことで実現したものです。イベントでは、ファミリーマートさんのファミリーマートコレクションをはじめ、各メーカーさんの商品やブランドストーリーを紹介していただきました。イベント後には、インフルエンサーたちがそれぞれのブログやSNSでレポートを行うため、商品の認知拡大、さらには記事を通じて商品に対する理解を深めることができます。セミナー形式のイベントですので、あえて商品の誕生背景や、素材のこだわり、トリビア等をじっくりと伝えていただきました。そうすることで、インフルエンサーの中で商品への親しみや共感が生まれやすくなります。そういった想いが反映されたブログやSNSは、一般の消費者の方々にも効果的に波及するんです。

野口:私どももブロガー向けにサンプリングを行った経験はあるものの、こういったWeb拡散を絡めたイベントは初めてでしたので、面白そうだなと思い、参加させていただきました。

継続的な波及効果を狙って

MZ:このプロモーションイベントで達成したかった目標や、期待していた効果とはどのようなものでしたか?

石田:当日招待した方々のうち、どれだけの人にレポートが書かれ、またその記事がどれだけ見られたかという一連の流れに対する期待は前提として、後々の広まりにも期待していました。ブログ記事というのはずっと残るので、そのブログのファン以外の例えばWeb上で検索してそのブログ記事に辿りついた消費者にも情報を届けることができますよね。また、今回のイベントを通じてファミリーマートコレクション全体に興味を持っていただけた方もいたようで、イベントで紹介した商品とは別のものを店頭でお買い上げいただき、ブログ等で紹介・拡散してくれていたインフルエンサーの方も見受けられました。

野口:商品自体は、テレビCMも打っているのですが、それだけでは届かない、より幅広い層の方々に広められないかと思っていました。リアルイベントですので、面と向かってダイレクトに訴求できるのも魅力だと感じました。

リアルイベントならではの工夫で来場者に強力に訴求

MZ:イベント当日の様子は、どのような感じだったのでしょうか?

山田:イベントといってもセミナー形式なので、パーティーのようなワイワイとした感じではなく、真面目な雰囲気でした。Amebaのインフルエンサーは知的好奇心が旺盛ですし、イベントの趣旨に興味を持って参加を希望された方たちなので、資料や商品を写真に撮ったりしながら、熱心にプレゼンを聞いていました。

イベントの様子
イベントの様子

石田:当社のプレゼンは、ファミリーマートコレクションの紹介だけでなく、よしもとクリエイティブ・エージェンシー様との取り組みである「Y'sキッチン」と絡めて、芸人さんに該当商品に絡めたレシピを紹介していただいたりしました。あべこうじさんやもう中学生さんに登場していただき、来場された方を楽しませて興味を持っていただくことができ、実際にファミリーマートコレクションの「ポテトサラダ」を使ってオシャレな朝食「エッグスラット」を作っていただきました。

山田:こちらがかなり盛り上がりましたね! 長時間のセミナーで、ずっと同じトーンの説明が続くと、聞いている方は飽きてしまうこともあります。芸人さんが登場したことで、その場が活性化しました。

野口:当社は3月と8月の2回参加したのですが、初回はどんな内容のプレゼンにするか悩みました。来場者向けにおもしろくやるべきか、真面目にしっかり説明すべきか。CMだと15秒しかないのでワンワードくらいの商品説明しかできないのですが、今回のようにある程度の時間がある場合は、起承転結が必要かななどといろいろ考えました。最終的には、おもしろさと真面目さのバランスをとってプレゼンさせていただきました。紹介したのは、キシリトールガムで、トクホ(特定保健用食品)であることなどを改めて説明しました。すると、後日ブログで、「キシリトールガムってトクホだったんだ!?」という記事もあがっていて、「CMだけでは伝わらない人もいるんだな」と、驚きました

効果測定はボリュームだけではなく質も重要視して

MZ:では、イベント後の手応えとして、狙っていた成果は得られましたか?

山田:参加者の多くがAmebaの中でもアクセス数が多いインフルエンサーです。当日来場した方が最終的にブログ等に記事を書くかどうかは任意となりますが、結果的には多くの記事がアップされていました。記事のアップ率を増やすためには、インフルエンサーが情報発信したくなるようなイベントの設計が重要です。

石田:記事の質というものも大事ですが、紹介した商品をイベント後にもお買い上げいただくことだけでなく、「ファミリーマートコレクションが気になったので、他の商品も買ってみました」とか「Y'sキッチンのレシピを友達に教えよう」といった内容の記事も数多く見られましたので、狙い通りの成果が得られたと判断しています。

野口:すべてイベントの影響というわけではありませんが、おかげさまでイベント後からキシリトールガムの売れ行きがずっと調子いいんです。CM等とは違った表現力で強力に発信していただいたのが良かったようですね。やはりメーカーからではなく、お客様目線でインフルエンサーさんから情報発信されたのが良かったのではないでしょうか。それから、キュレーションメディアを活用し、イベント情報をまとめた記事広告も併せて実施したことで、波及効果が高まったように思います。

インフルエンサーの囲い込みと数値化で、最強のプロモーションへ

MZ:今後、イベントプロモーション施策として取り組んでいきたいことや、実現したいことがあればお聞かせください。

山田:今後実現していきたいこととして、二点あります。一点目は、ソーシャルインフルエンサーの発信メディアをアメブロだけで留めず、YouTubeやFacebook、Instagramなど他のソーシャルメディアでも発信されるようなイベント設計です。リアルイベントに来場されるインフルエンサーは、情報感度がとても高く、ブログ以外にも複数のソーシャルメディアも更新されている方々がほとんどです。そのため、内容や画作りなどソーシャルメディアに投稿したくなるようなイベント設計を行うことで、よりリーチが広がり、最強のプッシュ型プロモーションとなっていくはずです。もう一点は、このようなリアルイベントを実施することでどう実利に繋がるか、成果を可視化させていくことです。マス広告とは違い、効果を数値化できるのがWebの強みでもありますので、外部の専門企業とも協力・連携の上で、可視化ツールの開発を進めていきます。どのくらい実際の購買に影響を与えたかをわかる仕組みを作っていきたいです。

石田:当社としてはこれからも、こういった外に対して情報発信できるプロモーションは積極的に活用できればと考えています。Amebaさんの新しい展開にも期待しているので、積極的に情報共有していきたいですね。

野口:このイベントの効果を数値化できれば、うれしいですね。イベントに参加してみて、テレビCMでは伝えきれないところがあったことや、従来のプロモーションの課題が浮かび上がったことで販売促進以上の効果も感じています。今後も積極的に参画していきたいと考えています。

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この記事の著者

東城 ノエル(トウジョウ ノエル)

フリーランスエディター・ライター 出版社での雑誌編集を経て、大手化粧品メーカーで編集ライター&ECサイト立ち上げなどを経験して独立。現在は、Webや雑誌を中心に執筆中。美容、旅行、アート、女性の働き方、子育て関連も守備範囲。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2015/11/20 14:00 https://markezine.jp/article/detail/23339