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行動ログ×アンケート調査=確かな分析結果~パートナーエージェントが選んだアドエビスリサーチの魅力とは

 広告接触・サイト来訪者の行動ログとアンケート調査のメリットを掛け合わせたリサーチサービス「アドエビスリサーチ」。婚活支援サービスを提供するパートナーエージェントは、同サービスの導入により、これまで気付かなかったマーケティング課題を明らかにしたという。そこで今回はパートナーエージェント、同社のマーケティングを支援する電通ダイレクトフォース、そして「アドエビスリサーチ」を提供するロックオンとGMOリサーチの4社による座談会の模様をお届けする。そこではパートナーエージェントの実例を基に、アクセス解析だけでは得られない成果と知見について話し合われた。

欲しいのは「離脱した潜在顧客」の声

 「結婚できない人をゼロに」というキャッチコピーが印象的な婚活支援サービスを提供するパートナーエージェント。「1年以内の結婚に導く」という同社の婚活支援ノウハウも注目されている。そんな同社が、「結婚したい」というニーズを持つ結婚適齢期層に向け、より訴求力を向上するために活用したのが「アドエビスリサーチ」だ。

――パートナーエージェントさんは「アドエビスリサーチ」を導入し、サイト訪問者分析を行ったと伺っています。なぜ、導入に至ったのでしょうか。

右より、株式会社パートナーエージェント マーケティング部 マーケティンググループ マネージャー 小川昌晃氏
GMOリサーチ株式会社 海外・パネル事業本部 メディア開発部 国内メディア課 リーダー 早井直樹氏
株式会社ロックオン マーケティングプラットフォーム営業運営本部
コンサルティングサービス部 課長 コンサルタント 足立愛樹氏
株式会社電通ダイレクトフォース 戦略コンサルティング部 マネージャー 手島孝典氏

小川氏:当社は2006年より婚活支援サービス業を展開していますが、この業界では後発になります。現在、全国展開を目指して事業を拡大しており、そのため「結婚したい」というニーズを持つターゲット層に対し、詳細な調査を行いたいと考えました。当社の広告戦略に関しては電通ダイレクトフォースさんに協力をお願いしており、この課題をご相談したところ、アドエビスリサーチのご提案をいただきました。

――具体的にどのような課題があったのでしょうか。

小川氏:通常の調査ではわからない、コンバージョンしなかったお客様の行動や意識のリサーチです。当社では、入会前の「資料請求」や「来店予約」をコンバージョンとしているのですが、そこまで至らなかった原因・理由については深掘りできていませんでした。

 資料請求などをいただいた方にはアンケート調査ができますが、その手前で離脱した方には、そもそもリサーチをかけることもできません。

 実は以前、外部のリサーチ企業に依頼して「なぜ申し込みをしなかったのか」という理由を調査したこともありました。ただ、実際のコンバージョンベースでセグメントを切ったわけではないので、結果にバイアスがかかっている印象がありました。これを解決する手段として、当社サイト上での行動ログを基にアンケート対象をセグメントできるアドエビスリサーチが最適だったわけです。

見えないニーズを可視化することに意義がある

――マーケティングを支援する電通ダイレクトフォースさんはなぜ、アドエビスリサーチのサイト訪問者分析をご提案されたのでしょうか?

手島氏:小川さんからご指摘がありましたが、一般的なアンケート調査は自己申告制なので、結果にどうしてもバイアスがかかります。たとえば「サイトを訪問したことがありますか」という質問に対して「Yes」と回答した人がいても、その方が本当にサイトを訪問したのかはわからないのです。

 その点アドエビスリサーチは、行動ログを基にセグメントを切れるので、確実に「パートナーエージェントのサイトを訪問した方」を対象に調査をかけられます。またパートナーエージェントさんも、行動ログを取得するマーケティングプラットフォーム「アドエビス」を導入していたため、効率よくスピーディーに調査ができるという利点がありました。

――今回のリサーチにおいて、マーケティング上どのような成果を目指したのでしょうか。

手島氏:こうした調査を行うことで、潜在層に対するアプローチの知見も蓄えられます。デジタルマーケティングでは、刈り取りをベースに考えがちですが、婚活支援サービスのように検討期間が長いサービスでは、その方法が全てではありません。

 また、これは婚活支援に限りませんが、ニーズが顕在しているからといって、必ずしもコンバージョンするわけではないのです。今回、アドエビスリサーチによりその非CVユーザーのインサイトを可視化することに大きな意義を感じました。

 これに加え、2015年は大物芸能人の結婚・入籍ニュースが相次ぎ、「結婚」が非常にクローズアップされた年ともいえます。結婚ニーズが高まっているこのタイミングだからこそ、得られるインサイトも大きいと期待しました。

今回のインタビュー事例の詳細を、セミナーにて紹介!

 今回インタビューに登場した4社によるアドエビスリサーチの事例紹介が、3月16日(水)に渋谷のセルリアンタワーにて開催されるセミナーで行われます。パートナーエージェントの事例はもちろん、他社事例や機能詳細まで一挙に解説します。お申込み、内容の確認はこちらから

行動ログと調査パネルを融合した「アドエビスリサーチ」の利点

――アドエビスリサーチを選んだ決め手を教えてください。

小川氏:コンバージョンの有無によって、ユーザーが抱いている印象を可視化できる点ですね。当社のマーケティングを信頼し任せている電通ダイレクトフォースからの提案であることも、後押しとなりました。

――アドエビスリサーチの強みはどういった点ですか。

足立氏:当社が提供しているアドエビスは、実はサイトの行動ログを取得するテクノロジーが優れているんです。ただ、サイトのログから一歩踏み込んだインサイトを得るには、やはり定性的な情報を加味して分析できる専門のリサーチが必要でした。

 アドエビスリサーチでは、こうした課題を解決するため、リサーチに強みを持つGMOリサーチさんとタッグを組みました。これにより、行動ログとアンケート調査の掛け合わせというリサーチの新たな形が提供できるようになりました。

早井氏:いまデジタル広告では、「枠から人へ」といわれるように、オーディエンスの行動ログベースでターゲティングが行えます。にもかかわらず、効果測定方法として主流の従来型のリサーチではアンケート回答の自己申告ベースでしかターゲティングができなかった。そのため、どうしても広告配信と効果測定のターゲティング精度のミスマッチが起こります。アドエビスリサーチは、多くの広告主の方が望む「デジタルマーケティングのトレンドに合わせた形で調査をしたい」というニーズに応える手段です。

足立氏:また、自分では意識していない行動のログも取得できるというメリットがあります。たとえば「サイト訪問のきっかけになったのは、ディスプレイ広告なのか、それともSNSの広告なのか」「最後に見たページは何か」「離脱してどのサイトに飛んだのか」など、普通なら覚えていないような行動もトラッキングできるので、より詳しいインサイトが得られます。

――調査対象の「質」と「回答」の精度がより高くなるわけですね。とはいえ、自分がどのサイトを訪問したかトラッキングされていることを知った調査対象者が、不快感を抱くリスクもあると思います。そこについてはいかがですか。

早井氏:そのようなリスクを軽減する為、アドエビスリサーチでは事前に調査対象者への参加許諾を取得した上で実施をしております。また、アンケートの設問設計時にもトラッキングされている不快感を感じさせないような調査設計を行なっております。

行動ログ×複数項目の質問から見たユーザーの印象とは

――今回どのように調査を行ったのか教えてください。

足立氏:今回の調査に当たっては、アドエビスが取得したIDと、GMOリサーチが持つ調査パネルのIDの両方を抽出し、「パートナーエージェントの訪問履歴が確実にある」という層を抽出し、さらに「パートナーエージェントのWebサイトに訪問したことがありますか」という質問を設けました。この質問でYesと回答した方は、ご自身がパートナーエージェントのWebサイトを訪問したという認識を持っていると考えられ、婚活ニーズの高い層であることがわかります。

――今回の調査でどのようなことが明らかになったのか教えてください。

足立氏:今回はサイト訪問者のデモグラ情報のほか、コンバージョンした・しなかった理由、離脱要因、そして離脱したあとの行動、イメージキャラクターの印象などさまざまな項目についてリサーチを行いました。

 まず申し込みをした方にその理由を尋ねたところ、「安心感」(50%)、「リーズナブル」(33%)と、サービス内容を重視していたことが特徴です。

 一方、申し込みに至らなかった方の場合、「サポート・サービス内容への不安」や「価格が高い」という理由を挙げる方もいらっしゃいます。実はパートナーエージェントさんのサービスが高年収のハイエンド層を対象にしているため、高額と捉える方がいらっしゃる層が一定数いることがわかりました。面白いのは、「不安」という印象を持たれた方のインサイトを分析することで、その理由が見えてきたんです。

今回のインタビュー事例の詳細を、セミナーにて紹介!

 今回インタビューに登場した4社によるアドエビスリサーチの事例紹介が、3月16日(水)に渋谷のセルリアンタワーにて開催されるセミナーで行われます。パートナーエージェントの事例はもちろん、他社事例や機能詳細まで一挙に解説します。お申込み、内容の確認はこちらから

インサイトの深掘りで見えたマーケティング課題とは

――どのようなインサイトが得られたのでしょうか?

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足立氏:「不安だった」「価格が高い」という方たちがWebサイトに期待していた情報というのは、実は「利用者の声」と「店頭の雰囲気」の情報だったのです。パートナーエージェントさんのWebサイトでもこうした情報は出しているのですが、ページ階層としては奥の方で、見つけづらいようです。これにより「ユーザーの欲しい情報を的確に伝えられていなかった」ということがわかりました。

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小川氏:実はPCサイトの方では、店内を一周できるようなコンテンツがあるのですが、スマートフォンサイトでは対処できていなかったんです。現在、当社のサイトに流入するお客様のスマホ比率も向上しているので、「利用者の声」と共に、しっかり対応していきます。

足立氏:また、クリエイティブに対する印象を聞いたところ、非常に好感を持たれていることがわかりました。この結果も、行動ログベースとアンケートベースでリサーチを行っているからこそ、明らかにできたと思っています。

――こうした結果を受けて、広告を含めたマーケティング戦略に関し、どのような示唆が得られたのでしょうか。

手島氏:最も大きいポイントは、単純にバナー広告やリスティングで刈り取るのではなく、「その手前のプロセスの中で、いかに訴求していくか」という示唆が得られたことだと思います。「店舗の雰囲気や利用者の声を知りたい」という結果は、まさにこれに当てはまります。当社は総合広告代理店として、こうした「知りたい」ということについて、最適なタイミングで適切なターゲット層に、適切なアプローチをオンライン・オフライン問わず総合的に提案したいと考えています。たとえば今後、パートナーエージェントさんが全国さまざまな地域に出店していく際、その地域に適した広告展開や認知度向上施策があるはずなので、小川さんとその可能性を検討していきたいと考えています。

4社が目指すCVR向上への取り組み

――今後の活動に、今回の調査結果をどのように生かしていきたいと考えていますか?

小川氏:手島さんからお話があったように、今回のリサーチを受け、広告にプラスアルファする形で、より良いコミュニケーションを確立する必要があるということに気付きました。今回のレポートを基に、クリエイティブの見直しやWebサイトのコンテンツの拡充を進め、より高いコンバージョンを目指していきたいと考えています。

早井氏:今後はCVRの向上支援に向け、行動ログを活用したセグメント別の分析をさらに強化していきたいと考えています。アンケート回答での自己申告の場合、流入経路を把握するための設問として「どの経路を通って訪問したのか」という形でよく確認を行いますが、全ての行動を正確に覚えているユーザーなんてほとんどいないと思います。例えば、「該当企業の広告接触は?」という問いに対し、「ネット広告」というデータはアンケートの質問でも十分に取れますが、その広告がポータルサイトのバナー広告だったのか、SNSのインフィード型広告だったのか、あるいはそのいずれも見たのか等全てを人間の記憶に頼るアンケートでは限界があります。

 ただアドエビスリサーチは行動ログを取れるので、記憶に頼らない正確なセグメンテーションができます。そのため、広告ごとの正確なコンバージョンがわかりますし、また広告接触頻度とコンバージョンの関連性なども定量的に取れます。なので、コンバージョンした広告媒体ごとにセグメントを切ったリサーチなども今後行いたいですね。

足立氏:アドエビスリサーチはマーケティングのインフラとして、意思決定に欠かせないサービスになると思います。マーケティングが複雑になる中、経営者やマーケターはますます難しい意思決定を迫られると思いますが、そうしたあらゆる課題を解決するパートナーになりたいですね。

手島氏:パートナーエージェントさんのような婚活支援サービスは、昨今課題となっている少子化・晩婚化の改善にもつながりますし、そういう意味では社会的にも大きな使命を負っていると思うんですよ。当社の場合、「広告でKPIを改善する」というのが第一のミッションなのですが、パートナーエージェントさんが持つ企業理念なども、適切に伝えていきたいですね。今回ご紹介した以外にも、さまざまな観点から調査を行っていますので、この成果を基に広告効果を向上させたいと考えています。

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この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2016/03/01 10:00 https://markezine.jp/article/detail/23940