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急伸する中国市場の攻略法は? 百度(バイドゥ)、マツモトキヨシ、全日空、ヤフーの本音トーク

2017/04/05 11:00

 2017年3月1日~3日の3日間に渡り行われたMarkeZine Day。2日目、百度(バイドゥ)日本法人の髙橋大介氏がモデレーターを務めたセッション「狙うは中国人 対象5000万人!日本消費へのWebアプローチ方法とは」では、バイドゥを活用するマツモトキヨシと全日本空輸、2016年11月末よりバイドゥの総代理店を務めるヤフーのキーパーソンが登壇。中国市場の成功法則について熱いトークが披露された。

中国のモバイルユーザーは日本よりリテラシーが高い

写真左からバイドゥ 髙橋大介氏、全日本空輸 渡邊 勇喜氏、マツモトキヨシ奥平 拓時氏、ヤフー 中島 みき氏
写真左からバイドゥ 髙橋 大介氏、全日本空輸 渡邊 勇喜氏
マツモトキヨシ奥平 拓時氏、ヤフー 中島 みき氏

 冒頭、モデレーターを務める百度(以下、バイドゥ)の髙橋氏が、イントロダクションとして中国デジタルマーケティングおよび本セッションに関連性のある6つの数字について解説。

  • 6億9,500万人……中国のモバイルインターネット人口/2016年12月時点
  • 637万人……1年間の訪日中国人旅行客数/2016年
  • 4,091万人……中国における越境EC利用者数/2016年
  • 4.1倍増……バイドゥで中国語の目薬(眼药水/完全一致)が検索された数、2011年と2017年との比較
  • 3.5倍増……バイドゥで北海道(完全一致)が検索された数、2011年と2017年との比較
  • 7年2ヵ月……マツモトキヨシが中国市場でバイドゥを用いてアプローチしてきた期間

 かつて中国市場は、法律や決済、物流などの各方面で日本企業が進出するには障壁が高かった。時代は進み、中国マーケットは越境ECや金融(フィンテック)、AIといったグローバルビジネスの本丸(主役)として存在するように。それらを裏づけるインパクトのある数字ばかりが並んだ。

 「中国市場の前提として特に共有したいのが、中国のモバイルユーザー数が桁違いな点です。中国はPCの浸透がまだまだな分、デジタル体験はモバイルになります。不便な地域が多く、タクシーの配車や弁当の配達、決済なども頻繁にモバイルが活用されていることから、日本よりユーザー数が多いだけでなく、モバイルのリテラシーが高い状況にもあるのです」(髙橋氏)

 続いて登壇者の紹介へ。各社が中国市場やバイドゥとの関わりについて言及した。

 最初に紹介されたのが、7年以上バイドゥを使った中国市場展開を行うマツモトキヨシの奥平拓時氏。マツモトキヨシは7年前から中国人旅行客の来店数の多さに着目。バイドゥによる検索連動広告経由のLP(ランディングページ)と割引クーポンを用意し、中国人の訪日旅行客に対して、国内店舗への集客施策を行っている。

 「弊社は“考えるよりやってみよう”という社風ですので、トライを続けながら成果を生み出してきました。私たちも初期は小さな数字でしたが、積み重ねることで社内の認識は変えられます」(奥平氏)

訪日外国人の約3割が中国人旅行客!

 7年の間には、尖閣諸島問題など、政治問題や為替、季節要因に左右されるタイミングもマツモトキヨシは経験している。それらをどう乗り切ったのか? 

 「最も大事なのは、長期的にチューニングしながら続けることです。継続があるから、過去の経験則に基づく月次やトレンドが見えてくるのです。望ましくない状況となっても、データ取得のいい機会だと解釈していました」(奥平氏)

 次に紹介されたのが、全日本空輸株式会社(ANA)の渡邊勇喜氏。冒頭の訪日中国人旅行者数「637万人/年」は、訪日外国人旅行者数が年間約2,000万人と言われる中で、約3割を占める。中国の航空会社との熾烈な価格競争を前に、どう対処しているのか?

 「ANAでは、中国市場でのKPIを中国版ANAサイトでのチケット購入としています。飛行機は豪華客船などと違って、1便あたり200〜250人と限られます。必然的に1席あたりが高単価であるほど成果に直結するので、単価が下落する価格競争には付き合えません。

 そこで、中国国内でブランドアウェアネス(企業知名度)を向上させながら、デジタルの直販チャネルを確立させてきました。歴史的には、観光ビザが必要な時代が長く、実店舗のある旅行代理店が伝統的に強い中、今はネット購入比率が約2割に伸びてきています」(渡邊氏)

 3人目のヤフー中島氏は、検索広告の責任者である。登壇の背景は、2016年11月末からヤフーがバイドゥと業務提携を行い、ヤフーが「百度リスティング広告」「百度アドネットワーク広告」を販売する総代理店となった。

 「ヤフーがバイドゥの広告の日本販売代理店として2017年4月から本格的に販売していく上で、中国市場は、巨大かつ期待するマーケットです。国内では約5,000万人とされるモバイルユーザーに対して、10倍を遥かに超える規模の中国市場は見過ごせません」(中島氏)


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