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MarkeZine✕立教大学産学連携企画!学生の疑問をマーケティング視点で解く

教えて奥谷さん!立教大生が聞く、学生がマーケターになるために必要なこと


 立教大学で経営・マーケティングを学ぶ佐々木ゼミの学生が企画からインタビュー、執筆を行う本連載。この記事では、オイシックス・ラ・大地の執行役員としてマーケティングに従事している奥谷孝司さんに、これまでのキャリアを振り返ってもらいつつ、学生がマーケターを目指す上で必要なことを聞きました。

マーケターになりたいと思ったことはない

――まず、奥谷さんの現在およびこれまでのキャリアについてお伺いしたいと思います。奥谷さんといえば、オイシックス・ラ・大地のCOCO(Chief Omni-Channel Officer)として、ネットと実店舗を含めた顧客接点の最適化をしていると聞いています。そして、過去には良品計画にお勤めだったと思いますが、学生時代からマーケターになりたいと考えていましたか?

オイシックス・ラ・大地 執行役員 COCO(Chief Omni-Channel Officer) 奥谷 孝司氏
オイシックス・ラ・大地 執行役員 COCO(Chief Omni-Channel Officer) 奥谷 孝司氏

奥谷:そんなことはありませんよ。そもそも、僕自身マーケターになりたいと思ったことは一度もありません。良品計画に入ったのも、日本発のブランドで海外に親しまれる製品を提供しているところに惚れたのが大きな理由です。その当時は英語力くらいしか取り柄がなかったので、海外事業を希望していましたが、店舗スタッフを経験した後携わったのは商品開発でした。

――そこからどうしてマーケティングのことを考えるようになったのですか。

 商品開発をしていた時に、社内の上司から「自分自身にマーケティングをしろ」と言われたのがきっかけですね。良品計画自体、その当時から強いブランドを持っていました。そのため、そのブランド力で売るのではなく、売れる商品のアイデアを試行錯誤することが必要だと考えました。中でもマーケティングのことが勉強不足だと思い、30代後半からそういったことを学ぶようになりました。

社会人生活を通じて一貫していた軸

――キャリアだけを見ると、商品開発やマーケティングに携わりたいと思っていたのかと思っていましたが、本格的にマーケティングを勉強し始めたのも30代後半からとは、びっくりでした。そこからビジネススクールの課程を修了、現在は一橋大学の博士課程に在学中ですよね? 良品計画、オイシックスで大きな功績を残しているにも関わらず、なぜ学び続けているのでしょうか。

奥谷:学ぶのが趣味だからです(笑)、でも一番大きな理由には、他人と差別化できるというのがあります。

 私はこれまで、めげずに何度も提案してアイデアを実現してきました。ただそれと同時に、新しいインプットを入れてアイデアをよりブラッシュアップしたいと思っていました。そのために、勉強が必要だったんです。かつ、私は短期で詰め込むよりも長く考え続けることのほうが向いていたので、皆さんと同じく学校に通い勉強しています。

 加えて、ビジネススクールに通う中で気が付いたことですが、社会人として勉強する場に行くと、多種多様な人との人脈も作ることもできるので、それも学び続ける理由になっていますね。

 それまで、人脈に興味などなかったのですが、その人脈のおかげで携わっているビジネスがうまくいったこともたくさんありました。つまり、学び続けることは人との差別化が図れると同時に、様々な人とのコラボレーションも生まれやすくなるのです。

――社会人になっても、学び続ける姿勢は忘れたくないと思いました。ちなみに、ヒット商品を出すために普段から意識していることはありますか?

奥谷:顧客時間(購入前後を含めた時間)を常に考えるようにしています。たとえば、「なぜこの食べ物を今日食べたいのか」「なぜこの広告に反応するのか」というのを何かあるたびに意識していました。良品計画自体も、流行を真似して売れば良いという考え方の会社ではなかったこともあり、そのように考える力が身に付いたのかもしれません。

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この記事の著者

立教大学佐々木ゼミ取材班(リッキョウダイガクササキゼミシュザイハン)

立教大学 経営学部 佐々木宏教授のゼミ生で構成した取材チームです。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/02/06 14:39 https://markezine.jp/article/detail/30251

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