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トヨタRAV4は若年層になぜ売れた?デジタル広告で「認知」「商品理解」を狙うクリエイティブの真髄

 2019年4月、日本市場には3年ぶりに登場したトヨタ自動車のSUV「RAV4」が売れに売れている。発売早々に月間販売台数が目標の8倍を記録、しかも予想以上に20~30代の購入が多いという。この好調に貢献しているマーケティングキャンペーンの中でも注目を集めているのが、TeadsのinRead®クリエイティブ広告の活用だ。トヨタ自動車、デルフィス、Teads Japanの3社に、RAV4が伝えたい“ワクドキ”体験を創出したクリエイティブについて取材した。

もっと入り口の段階でデジタル広告を機能させたい

 トヨタ自動車のミッドサイズSUV「RAV4」が、今年4月にフルモデルチェンジして新登場した。5代目となる同モデルは、SUVとしてのスペックが大幅にランクアップしただけでなく、力強さと洗練性を併せ持ったデザインも支持を集め、破竹の勢いで伸びている。当初目標としていた月間販売台数は3000台のところ、5月には累計販売台数が2万4000台に達し、半年間にわたりSUV販売トップを文字通り爆走中だ。

トヨタ自動車株式会社 第2国内販売部 MS車種PT 主任 鈴木琢磨氏
トヨタ自動車株式会社 第2国内販売部 MS車種PT 主任 鈴木琢磨氏

 「SUVが本来持っている“ワクドキ”感を追求して、アクティブなユーザーに好まれる走破性とスタイルを1台に盛り込みました」と、トヨタ自動車の鈴木琢磨氏はその魅力を語る。

 プロモーション上のテーマとなったのは、生まれ変わったRAV4ブランドの認知と理解促進だ。初代RAV4はコンパクトSUVとして発売されたため、それを知る人にはミッドサイズSUVとして、さらにそのクラスの中でも「本格的」なSUVとしてブランドイメージを刷新することが求められた。一方、以前のRAV4を知らない20-30代や車の購入検討度合いが薄い潜在層には、どう振り向いてもらうかが課題となった。

 「アウトドアのアクティビティーを楽しむ方なら、RAV4は年齢を問わず十分満足していただけます。ただ、そもそも車の購入を検討していない人にRAV4を提案するのは難しいことと、特に若年層になるほどマス広告では届きにくい点がネックでした。いわゆる“比較検討”に効果的とされるデジタル広告ですが、もっと手前の商品理解や認知に効果を発揮させられないかと考えていました」(鈴木氏)。

国内自動車業界で初となる「3D Cube広告」

 前述の課題を前提に、具体的なターゲットを3つ設定した。ミッドサイズSUV車を検討している30-40代のアクティブなユーザー、ミニバンなどを検討しているファミリー層、そしてキャンプやスキー・スノーボード、サーフィンなどアウトドアのアクティビティーを楽しむ層だ。この3つ目の層には、車の購入検討度合いが薄い潜在層や若年層も含まれる。

 トヨタ自動車のハウスエージェンシー、デルフィスでアカウントディレクションを手掛ける花本俊也氏は、「デジタル広告では、1つ目と2つ目の層に対しては主に年齢や属性、自動車への関心でターゲティング。3つ目の層へはアウトドア意向など興味関心軸でターゲティングし、クリエイティブもそれぞれに作り分けアプローチしました」と解説する。

株式会社デルフィス 第2トヨタ局 第2室 チームリーダー シニアアカウントディレクター 花本俊也氏
株式会社デルフィス 第2トヨタ局 第2室 チームリーダー シニアアカウントディレクター 花本俊也氏

 走行中のリアルな姿のクリエイティブにこだわった静止画バナー広告も一定量を用意したが、それに加えて今回は、TeadsのダイナミックなinRead®クリエイティブ広告である「inRead®3D Cubeフォーマット」と「inRead®Skin&Flow フォーマット」の2種も採用した。いずれもユーザーのアクションによって変化するインタラクティブ性が特徴で、特に3D Cubeフォーマットは国内自動車業界ではトヨタ自動車が初の導入事例となった。

上記クリエイティブにカーソルを合わせていただき、タッチパッドでクルクルと左右にスワイプができます。こちらの3D Cubeのデモはモバイルでもお試しいただくことが可能です。QRコードはこちらから読み取りをお願いします。
上記クリエイティブにカーソルを合わせていただき、タッチパッドでクルクルと左右にスワイプができます。こちらの3D Cubeのデモはモバイルでもお試しいただくことが可能です。QRコードはこちらから読み取りをお願いします。

 

Skin & Flowのデモはモバイルよりお試しいただけます。QRコードはこちらから読み取りをお願いします。
Skin & Flowのデモはモバイルよりお試しいただけます。QRコードはこちらから読み取りをお願いします。

 世界27ヵ国で広告事業を展開するTeadsは、プレミアム媒体の記事中へクリエイティブを掲載するビューアブルでブランドセーフなinRead®フォーマット技術を世界で初めて開発した。現在は、The Global Media Platform(ザ・グローバルメディアプラットフォーム)と銘打ったプラットフォームを運営し、制作から配信まで一気通貫で手掛けている。ブランド棄損の心配がない媒体、及び記事面に絞って配信できる透明性は、ブランドセーフティーの観点から世界各国の大手企業が取り入れる要因になっている。

 今回この2つのクリエイティブを採用した理由について、鈴木氏は前述の「ブランドイメージの刷新」を挙げる。映像で伝えられる魅力だけでなく、クリエイティブの形式でも“ワクドキ”を感じてもらえること、さらにRAV4を知らない潜在層にも前のめりになってもらえる体験型の仕掛けが「視聴性を高めてくれるのでは」と考えたという。

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感性に訴えて「楽しんでいただける広告」であるように

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2019/12/02 12:00 https://markezine.jp/article/detail/32361

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