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「#ツイートラブレター」で想いを伝える 浦和レッズが取り組むコロナ時代のTwitter活用

 コロナ禍で外出自粛の要請が続いていた4月下旬。Twitterのタイムラインに、#ツイートラブレターが生まれた。これは、「会えない友達や家族へ感謝の気持ちを伝える」を目的に、Jリーグ・浦和レッドダイヤモンズ(以下、浦和レッズ)の長澤和輝選手が、Twitter社と一緒に始めた取り組みだ。また、多くのスポーツが活動を休止した中、同クラブはTwitterを活用し、ファン、サポーターとの新たなコミュニケーション作りに注力している。長澤選手と浦和レッズ広報の松本氏、そしてTwitter Japanの北野氏にwith/afterコロナのTwitterコミュニケーションについて聞いた。

会えない人に想いを伝える「#ツイートラブレター」

──始めに、「#ツイートラブレター」の取り組みについて、教えてください。

北野:#ツイートラブレターとは、友達や家族へ普段は伝えづらい感謝の気持ちを、#ツイートラブレターをつけてツイートする企画です。コロナ禍において外出自粛のお願いが出され、多くの方たちが、会いたい人に会うのを控えていました。そのような中、浦和レッズの長澤選手と話す機会があり「サッカー選手として何かできないか?」という相談をいただき、#ツイートラブレターが生まれたのです。

北野達也氏Twitter Japan株式会社 シニアパートナーマネージャー(スポーツ担当) 顧客とのデジタルコミュニケーションに取り組む企業を支援
Twitter Japan シニアパートナーマネージャー(スポーツ担当) 北野達也氏
顧客とのデジタルコミュニケーションに取り組む企業を支援

長澤:サッカー選手の僕がやるべきことは、ピッチ上のプレーを通して、子どもたちやサポーター、ファンへ、夢や希望を与えることです。ですが、新型コロナウイルスの影響でJリーグも試合延期の判断がなされ、さらにトレーニングや練習もできない日々が続いていました。だからといって、試合がなければ何もできないわけではありません。スポーツの喜びや感動を伝えることで、スポーツが日常にある文化を育み、豊かな地域を創っていくという浦和レッズの理念に立ち戻り、クラブとして地域社会へ貢献しなければと考えていたのです。

浦和レッズ 長澤和樹選手
浦和レッズ 長澤和輝選手

リアルに代わるコミュニケーション作りのきっかけに

──長澤選手と北野さんが、#ツイートラブレターを考案されたんですね。では、浦和レッズ広報の松本さんは、この話を聞いて、どのように思われましたか。

松本:リアルの場に代わる、新しいコミュニケーションの形だと思いました。これまでデジタルは、試合を起点とした情報発信や、試合会場でのコミュニケーションなど、リアルな場で生まれる感動や感情をフォローする存在でした。

浦和レッズ 広報 松本晃弘氏
浦和レッズ 広報 松本晃弘氏

松本:しかしコロナ禍では、リアルの場がありません。サッカークラブには、ファンやサポーターだけでなく、ホームタウンやパートナー企業の皆さんなど、あらゆるステークホルダーの方たちがいらっしゃいます。皆さんとの関係を深めるためにも、リアルな場と同等、もしくは違った形のコミュニケーションをデジタルで作らなければなりません。#ツイートラブレターは、そのきっかけになったのではないかと感じています。

サッカー界の外にも広がる

──それでは、#ツイートラブレターがどのようにスタートしたのか教えてください。

北野:#ツイートラブレターは、4月26日に、長澤選手がご自身のお母様へ宛てたツイートから始まりました。このとき、「#ツイートラブレターをつけて普段は言えない想いをこのタイミングで大切な誰かに届けてみませんか?」と呼びかけていただいています。

長澤:多くの方に届けられただけでなく、より一人ひとりへ想いが伝わったと感じます。サポーターから、「辛い状況の中でも頑張ります」「Jリーグ再開へ向けて僕たちもステイホームします」など、多くの言葉をいただきましたし、嬉しかったです。

──#ツイートラブレターは、長澤選手や浦和レッズの選手だけでなく、他のクラブの選手や、サッカー以外のスポーツ関係者と、様々な人たちの間で広がっていますね。

北野:Twitterは会話をするプラットフォームですから、スポーツ選手のようなパブリックなアカウントが「こんなことしませんか?」と提案するのは、珍しいことです。長澤選手はデジタルネイティブ世代で、ソーシャルメディアの使い方に慣れていますし、Twitterの新しい関わり方だと感じました。

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この記事の著者

マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/06/25 08:00 https://markezine.jp/article/detail/33622

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