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MarkeZine Day 2020 Autumn(AD)

NPS®ベースのPDCAサイクルで成功した楽天トラベル、カギは体制づくりとシステムにあり

 顧客ロイヤルティを測定する方法として「NPS(ネットプロモータースコア)」を採用する企業が増えている。顧客満足度調査とどう違い、どのような効果が得られるのか? 2016年に全社導入してNPS活動を展開している楽天から、山本歩依氏が、MarkeZine Day 2020 Autumnで楽天トラベルでの取り組みを語った。また、楽天トラベルの活動を支えるシステム・コンサルティングを提供しているNTTコム オンラインのNPSコンサルタント笠岡秀輝氏がそのNPS向上のポイントについてお伝えした。

NPS顧客のロイヤルティを知ることに非常に適した指標

 楽天トラベルは楽天のオンライン旅行予約サービスだ。楽天がグループ全体でNPSを導入したのは2016年のこと。NPS運用システムは、NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが日本国内で独占的に提供している米NICE社の「NPX Pro」を採用している。

 NPSは、「友人や知人にお薦めしますか?」を0(まったく思わない)から10(非常にそう思う)の11段階で評価するものだ。0から6を「批判者」、7と8を「中立者」、9と10を「推奨者」と3区分する。

 3セグメントの行動特性として、「推奨者」は購入金額や回数が多く、ポジティブな口コミや紹介をしてくれるのに対し、「批判者」は購入金額や回数が少なく、口コミもネガティブ、サービスコストを増加させる傾向が強い。その間の「中立者」は、満足はしているが熱烈ではなく、ロイヤルティよりも惰性に影響されやすく競合に移りやすい。

 そして、「推奨者」の割合から「批判者」の割合を引いた比率がNPSとなる。

CSにはなかった業績との相関性があるのがNPS

 それまでの顧客満足度(CS)との違いについて、NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションでデータ&アナリティクス部 コンサルタントを務める笠岡秀輝氏は「企業の成長率との相関性が強い点」を挙げた。

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
データ&アナリティクス部 コンサルタント
笠岡 秀輝氏

 CS調査では、回答者は余程大きな不満を抱えていなければ「満足」と回答する傾向があるため、「スコアが高止まりする」と笠岡氏は述べた。「満足」と回答していてもリピートせずに離脱や退会になることもあり、調査結果は良いのに売り上げや業績が下がるというケースが少なくないという。一方のNPSは、同社のベンチマーク調査の結果からNPSスコアと企業の成長率との間に相関関係があることが明らかになっている。

 また、口コミ、継続利用、購買単価の3つすべてで、批判者を1としたときに推奨者の価値は1.5~2.5倍と顧客価値が高いことがわかった。このようなことが、NPSへの関心や導入につながっているようだ。

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 Net Promoter®およびNPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。

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この記事の著者

末岡 洋子(スエオカ ヨウコ)

フリーライター

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2020/11/16 10:00 https://markezine.jp/article/detail/34516

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