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電通マーケティング部門が必ず教わる、基本のマーケティングリサーチ術とは?【お薦めの書籍】


 情報やモノが飽和状態となる今。「商品が売れにくくなった」と言われがちですが、ヒット商品は日々現れてきています。こうした中、マーケターはどのようにヒットを生み出していけばいいのでしょうか。本記事では電通の戦略プランナーである阿佐見綾香氏がヒットを生み出す「ターゲット」「セールスポイント」を絞り込むために欠かせない「調べ方」の一部を紹介します。

正しいターゲットとセールスポイントを見つけるには?

 今回紹介する書籍は、『電通現役戦略プランナーの ヒットをつくる「調べ方」の教科書 あなたの商品がもっと売れるマーケティングリサーチ術』(PHP研究所)。著者は、電通第2統合ソリューション局マーケティングプランニング部 戦略プランナーの阿佐見綾香(あさみ・あやか)氏です。

『電通現役戦略プランナーのヒットをつくる「調べ方」の教科書あなたの商品がもっと売れるマーケティングリサーチ術』<br />阿佐見綾香(著)PHP研究所 2,950円+税
『電通現役戦略プランナーのヒットをつくる「調べ方」の教科書あなたの商品がもっと売れるマーケティングリサーチ術』
阿佐見綾香(著)PHP研究所 2,950円+税

 阿佐見氏は電通入社以来、戦略プランナーとして数多くの企業のマーケティング、経営戦略、事業・商品開発、リサーチ、企画プランニングに従事。業種は化粧品・アパレル・家庭用品・食品・飲料・自動車・レジャー・家電・アプリなど多岐にわたり、リサーチで見つけたターゲットインサイトをもとにヒットをつくることを得意としています。

 またデータも読めずExcelも使えなかった入社当時の経験をもとに、リサーチに苦手意識がある人に寄り添ったセミナー、講演、社内研修などに登壇。電通のマーケティング部門にて、新入社員教育プログラムの1つ「マーケティング・リサーチ研修」を毎年担当。平均満足度は97%を超えています。

 多くの企業がヒットを生み出すべく日々試行錯誤を繰り返していますが、阿佐見氏は「売れる商品をつくる秘訣は正しい“ターゲット”と“セールスポイント”を見つけることに尽きる」と語り、その大きなポイントは「調べ方にある」と指摘しました。また同じ商品でもターゲットとセールスポイントを正しく設定するだけで「売り上げが何倍にも上がることは珍しくありません」と続けています。

リサーチを使う4つのメリット

 まず、阿佐見氏はターゲットとセールスポイントを設定するにあたり「勘や直感だけに頼ることは危険」だと言います。しかし世の中の変化が激しい今、マーケティング担当者は時間との兼ね合いから直感に頼る企業は少なくありません。こうした取り組み方は「売れるものも売れなくなってしまう」と阿佐見氏は指摘。「『勘・直感』に加えて、リサーチを通じて確かな判断軸を持つことで意思決定の精度は確実に上がります」と説明しました。

 こうしたリサーチを使うメリットは以下の4つに集約することができるます。

1.ヤマカンに頼らず、意思決定の精度が上がる
2.良いファクトをつかめると、売り方が見えてきて、無駄なお金を使わなくて良くなる
3.ファクトをベースに、多様な角度から知恵を出し合って最適な解を導き出せる生産的な会議ができるようになり、無駄な時間を使わなくなる。
4.新しい時代への適用を妨げ、リノベーションを妨げる自分の思い込みを発見しやすくなり、先進的な提案ができるようになる。

 良いリサーチを通じて良いファクトをつかみ、適切なターゲット、セールスポイントを早期に絞り込む。リサーチをすることで闇雲に悩む時間を無駄に費やさず、生産的な次の打ち手を考えることにすべてのリソースを投じることができるようになるのです。

 普段の業務にリサーチを取り入れるだけでヒットにたどり着く確率は格段に上がり、「行き詰まっている時こそリサーチを活用しない手はない」と阿佐見氏は続けました。

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この記事の著者

齋藤 ゆう(編集部)(サイトウ ユウ)

大学卒業後、広告代理店に入社しマーケターに。その後、事業会社に転職。金融・美容分野のマーケティング・企画・運営・セールスに携わる。2020年、翔泳社に入社しMarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/09/26 15:53 https://markezine.jp/article/detail/37619

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