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第8回 Web2.0以降のデザイン・プロセス(前編)


多様化するWebの利用シーン、次々と登場する新しいテクノロジー。多様化の流れの中でWebデザインのあり方が問われています。今回は「デザイン・プロセス」の観点から、この問題について考えてみましょう。後編はこちら。

Webシーンの多様化―ユーザーサイドとビジネスサイドの違い

 現在、ユーザーサイドとビジネスサイドの双方でWebに対するニーズは多様化し、1人あたりの利用頻度や利用時間も増加しています。一方、多様化する目的を実現可能にするWebテクノロジーも、AjaxやCSS、Firefoxの拡張機能、ブックマークレットのように多様化し、デザインの自由度を高めています。目的と手段がともに多様化する状況の中で、どのようにして適切なデザイン手法を選ぶべきかという新たな課題がWebデザイン・チームに突きつけられています。

 こうした状況において、Webデザイン・チームはいかにしてユーザーと組織の要求を満たすことができるでしょうか。今回は「デザイン・プロセス」という視点から、この問題を考察していきます。

ユーザーサイドの利用シーンの多様化

 まずは、Web利用シーンがどういう形で多様化しているかを概観してみましょう。これまでは、自分の足を使ってある場所を訪れたり、誰かに来てもらったりしていた活動の多くが、Web上で済ませられるようになってきました。Webで可能な行動を思いつくままにリストアップしてみましょう。

  • 商品購入
  • 各種手続き
  • 問い合わせや相談
  • 預金などお金の移動
  • 各種サービスの予約やその変更
  • 取り消し
  • 調べもの 

 このようにWebで可能な行動の幅は、数え上げればきりがないほど広がっています。こうした活動によって、手間やコストの軽減とは別のメリットがもたらされる場合もあります。活動のログが残る、他の人との情報共有が可能になる、リコメンドなどで思わぬものに出会えたりする―などなどです。人間の活動の記憶(記録)をWeb上に外部化することで、その再現、再利用が容易になることもあります。その延長線上に、クチコミやアフィリエイト、ドロップシッピングなどが存在し、自ら情報の生産者になることで、いままで「消費者」と呼ばれていたユーザーが主体的に市場に関わっていくことが可能になっているのです。

ビジネスサイドの利用シーンの多様化

 このようなWeb利用シーンの多様化には、企業が提供するWeb環境の多様化も一役買っているということができるでしょう。そうした環境をビジネスサイドでも活用することによって、ビジネスプロセスの効率化や顧客満足度の向上、企業理解や商品理解など、自社ビジネスに利益を生み出す源泉となる可能性があります。

 こうしたことを踏まえて、ビジネスサイドではどのようなWeb環境が必要かを判断する必要があるでしょう。具体的には以下のような分野を対象に、これまでリアルで実施していたプロセスをWebでのプロセスに置き換えることで、効率化や売上拡大による収益の向上につなげることが目標となるはずです。

  • マーケティング
  • コミュニケーション
  • 人材採用・IR(Investor Relations)
  • CSR(Corporate Social Responsibility)
  • 社内コミュニケーション

 既存のどのプロセスをWebに置き換えるのかについては、前回の「ビジネスとWebのギャップをシックスシグマで埋める」で紹介したように「シックスシグマ」の手法を用い、顧客をはじめとするステークホルダーの要求と現在のビジネスプロセスにおけるギャップを明確にしていくことで、絞り込んでいくとよいでしょう。

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この記事の著者

棚橋 弘季(タナハシ ヒロキ)

芝浦工業大学工学部(建築学専攻)卒。マーケティング・リサーチ、Web開発等の仕事を経て2003年より株式会社ミツエーリンクスに。現在はWebを使ったマーケティングに関する企画や自社サービスの開発に従事。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/02/09 11:31 https://markezine.jp/article/detail/710

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