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Linkedin共同創立者コンスタンティン・ゲーリック氏が考えるソーシャルメディアのあり方


 欧米を中心に全世界200カ国以上、1億人を超えるユーザーが登録するビジネス特化型SNS「Linkedin」。その共同創立者のコンスタンティン・ゲーリック氏へインタビューを行う機会を得ました。Linkedinは今年1月に新規株式公開(IPO)を申請したところで、残念ながら今後の動向や展望については伺う事ができませんでしたが、ソーシャルメディアのあり方や魅力について彼の考えを聞きました。

今回お話を伺ったのは…
コンスタンティン・ゲーリック氏(Konstantin Guericke)
Linkedin共同創立者。現在は、アドバイザーとして参画。また、Enlexicaの理事会役員なども務める。

以下、コンスタンティン・ゲーリック氏=KG、ハント肇子氏=MHで表記。

Linkedin創業者が考えるソーシャルメディアの今

MH:
Linkedinの共同創立者として有名ですが、現在は経営から離れてアドバイザーとして携わっていらっしゃいますね。他にも数社の理事会やアドバイザリーボードで業界の発展に貢献されていますが、まずバックグランドについて聞かせてください。
KG
ドイツ生まれで高校を卒業後、カリフォルニア州スタンフォード大学に入学し、エンジニアリング、心理学、社会学を学びました。日本で半年暮らした事があり、3ヶ月のホームステイの後に、ソフトバンク社で3ヶ月働きました。
MH:
複数の学科を専攻されたようですが、大学卒業時に特に興味を持った分野は何でしたか?
KG:
短い人生だし、世界にインパクトを与える仕事をしたいと思いました。1000年前の宗教や、数百年前には政府が一番影響力を持っていたように、現在は色々な分野の中でも技術が社会を最も大きく変えていると感じました。医学や文化面だけでなく、人間関係にも大きく変化を齎す「技術」が、現代をとてもエキサイティングにしています。
ビジネス特化型SNS「Linkedin」
ユーザーの多くが実名・詳細な職務経歴を登録しており、ビジネスマッチングや求人・求職の場として注目を集める
ビジネス特化型SNS「Linkedin」。ユーザーの多くが実名や詳細な職務経歴を登録しており、ビジネスマッチングや求人・求職の場として注目を集める
MH:
人間関係や文化という面では、Linkedinなどを通して実際に世界を変えられましたね。特に21世紀に入ってからは、サーチやソーシャルメディアなどが、世界中の人々の生活を変えてきました。
KG:
モバイルも、ますます影響力が高まっていますね。
MH:
そうですね。スマートフォンやiPadのようなタブレット製品など、技術が生活を大きく変えていますね。デバイスに限らず、サーチやソーシャルが持つ役割をどのように捉えていますか?
KG:
人々の生活に、より溶け込んでいるのはソーシャルです。人はいつも家族、友人、同僚等と一緒だし、一人でいる時でも人の事を考えます。何かを買う時には、それを買った友人の意見を聞いたり、朝起きたら今日会う人の事を考えたり、空気と同じでソーシャルは生活の一部です。

サーチは目的がハッキリしています。特に、意見でなく、多数の製品情報を比較する時や、事実を知るにはサーチが力を発揮します。サーチは瞬時に結果がでますが、ソーシャルは時間をかけて育てるものです。
MH:
サーチやソーシャル系のカンファレンスでは、ツイッターやフェイスブックでの検索数が話題になりますが、今後検索はソーシャルに統合されていくなど方向が変わると思いますか?
KG:
これからもソーシャルがサーチに取ってかわる事はなく、それぞれの役目を果たして行くと思います。価格を比較する場合や特定の情報が必要な時などは、サーチの方が素早く回答が出るので効果的です。何か知りたい時に知人に相談できるソーシャルは、人間の行動に沿ったサービスです。質問の内容によっては、ソーシャルメディアの方が向いているかも知れませんが、友人/知人の知識範囲では得られない情報が多いのも現実です。もちろんソーシャルのネットワークは友人/知人以外にも広げる事ができ、数千人にアクセスできる可能性があります。ネットワークを広げるうちに、欲しい情報を持っている人に繋がる可能性もあります。Webサイトに載っていない情報が聞けるチャンスもあります。それがソーシャルのパワーです。ただ、人間関係を築くには時間がかかり、情報を持った人に必ず会えるとも限りません。そういう点で、検索に取って代わる事はできません。
MH:
今後もそれぞれの利点を活かしながら両立するということですね。
KG:
TVがラジオを潰さなかったり、インターネットがTVに取って代わらないように、ソーシャルとサーチも、それぞれの場所を確立していくでしょう。

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この記事の著者

ハント肇子(ハントモトコ)

 1998年にAJPRを設立以来、世界各地の企業に対してインターネットをベースとした日本市場向けマーケティングを指導。日本及びアジア各地の知識を活かしたサーチマーケティング・コンサルティングサービスは、世界的に有名な企業のサーチマーケティング・キャンペーンを成功へと導いている。また、世界各地のカンフ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2011/06/10 13:36 https://markezine.jp/article/detail/13594

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