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そのデザインちょっと待った!間違いだらけのWEBデザイン

ユーザーを理解することは想像以上に難しい─成果につながるWebデザイン


 最終回となる今回は、ユーザーを理解することの重要性と難しさについて解説していきます。

デザインの役割

 デザインの役割とは何でしょうか? デザインによって、商品が素晴らしい、新商品が出た、サービスが便利、安いからお得、といったメッセージがユーザーに伝わり、会社や商品に対して好意を寄せたり、購入しようといった動機にもなります。

 デザインこそがビジネスそのもの、という意見もあります。それぞれのデザインにはそれぞれの役割があり、それを果たす責任があります。つまり、何故このデザインなのか、という理由があるのです。

 特に、コミュニケーションの最初の接点は見た目。コンテンツが素晴らしくてもそれを伝えるデザインが間違っていたら、伝わることが少なくなったり、正しく伝わらなかったりします。結果的に顧客やユーザーは見た目や雰囲気で判断するケースが多く、それぞれ受け止め方も違うため感情的側面が大きく影響します。

 このように、デザインの判断には感情的な要素が関わってきますが、ビジネスにおいては、何故このデザインなのか、という理由が明確に必要となるケースが訪れます。

 特にWebデザインの場合は、目的から導きだされる指標(KPI)を達成するために、“どうあるべきか” が重要視されます。指標を達成できるデザインなのかどうか、という観点で検討することが必要であり、達成できないデザインであれば質に関係なく採用を却下することもあるでしょう。

月日や年月が過ぎることで、デザインへの印象が変わる

 デザイナーが昔手がけたデザインを見て、こうつぶやくことがあるといいます。

 「そのときは良いと思って判断しているが、しばらく時間が経ってみるとそのときと違う感覚を受けることがある」

 これはデザインスキルの問題ではありません。月日が流れ、周りの環境が変化することによって、同じものを見ても受け止め方が違ってきます。ましてや、違う時代や違う場所で育った人たちが、同じものを同じように良いと思うのは現実的に難しいことを示唆しています。

 だからこそ、少数の主観的な意見のみでデザインの意思決定を行なうのは、非常に危険です。正しく価値を伝えることをデザインを通じて実現するためにも、「(発信側が)伝えたいこと」だけにこだわるのではなく、「(ユーザーが)受け止めること」を理解することが重要となります。

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この記事の著者

田口 亮(タグチリョウ)

慶応義塾大学経済学部卒業、音楽業界を経て FOURDIGIT Inc. 入社。2008年、同社の取締役に就任。大手企業を中心にWEBサイト、ディレクション・クリエイションを数多く手がける。2010年より消費者の印象意見を短時間で抽出する「クリエイティブサーベイ」の事業運営に携わる。2012年、人間中...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/10/26 15:02 https://markezine.jp/article/detail/15508

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