セールスフォース・ドットコムは、AI(人工知能)による画像認識技術を活用したEinstein Vision for Social StudioをSalesforce Marketing Cloudの新機能として9月から提供することを発表した。これにより、マーケターはソーシャルメディアに投稿された自社製品の画像を自動検知できるようになる。消費者がブランド名や製品名、サービス名に言及しない場合でも検知可能だという。
Einstein Vision for Social Studioは、Twitterで利用することができる。企業は、消費者のインサイト獲得やブランド認知のトラッキング、SNS上でのカスタマーサービス対応に向けてEinstein Vision for Social Studioを活用することが可能。詳細な機能は下記の通りだ。
消費者インサイトの獲得
企業は、意思決定をスマートに下すために必要な顧客に関する情報や知識を、画像データから取得可能になる。たとえば、チェーン経営のレストランが新しいメニューの追加を検討する場合、Einstein Vision for Social Studioでグルメ系のインフルエンサーがTwitterに投稿する画像からトレンドを参考にできる。
ブランド認知のトラッキング
マーケターはソーシャルメディア上のブランドインテグリティを分析したり、リーチするターゲットを理解したり、さらにはSNS上の広告キャンペーンの効果を評価したりできるようになる。たとえば、スポーツイベントのスポンサー企業が、Einstein Vision for Social Studioを利用すれば、イベントで表示した企業ロゴが、いつ、どのようにTwitter上で投稿される画像に写っているかを検知でき、イベントをスポンサーすることで生じたブランドリフトを定量的に測定できる。
ソーシャルカスタマーサービス
マーケターはソーシャル上の画像投稿をモニタリングすることで、どこで、どのように製品が使われているのかを理解し、SNSにおけるカスタマーサービスの提供が可能になる。
たとえば、自動車製造会社がグローブボックスのメカニズムに欠陥が見つかったためにリコールすることになったとする。Einstein Vision for Social Studioを利用すれば、欠陥に関係する投稿画像を通して欠陥車のユーザーを発見可能だ。マーケティングチームはそのユーザー情報をカスタマーサービス部門と共有し、Salesforce Service Cloudを利用して顧客をフォローすることができる。
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