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予算ゼロで広告効果16億円を実現!「おにぎりアクション」への協賛がブランディングに直結する理由

 予算ゼロで16億円の広告効果を出し、「アジア・マーケティング3.0アワード」で日本初の大賞を受賞した「おにぎりアクション」をご存知だろうか? 「次世代のマーケティング」と評価された同プロモーションについて、運営団体TABLE FOR TWOでCMOを務める、大宮千絵氏を取材した。

社員食堂・学生食堂で広まった「TABLE FOR TWOプログラム」

――本日は、予算ゼロで16億円の広告効果を出したという「おにぎりアクション」について、その成果の要因を探っていきたいと思います。まず、運営団体であるNPO法人TABLE FOR TWO International(以下、TABLE FOR TWO)とは、どのような組織なのでしょうか?

大宮:今、世界には約70億人の人がいて、そのうち約20億人が「肥満」に苦しんでいると言われています。しかし、その一方で約10億人が「飢餓・栄養失調」に苦しんでいるのです。一方は食べ過ぎで苦しみ、もう一方は食べられなくて苦しんでいる。TABLE FOR TWO は、この「食の不均衡」を解決することを目的に、2007年に日本で創設されたNPO法人です。

 活動内容としては、参加者がヘルシーな定食や食品を購入すると、20円(開発途上国の給食1食分の金額)がアフリカやアジアの子どもたちに寄付される「TABLE FOR TWOプログラム」を核に、キャンペーンやイベントを定期的に行うことで、啓蒙活動を行っています。

 今では、トヨタさんが国内の全社員食堂で「TABLE FOR TWOプログラム」を導入してくださるなど、多くの企業・自治体・大学などにご参加いただいています。

特定非営利活動法人TABLE FOR TWO International CMO 大宮千絵氏
特定非営利活動法人TABLE FOR TWO International CMO 大宮千絵氏

――大宮さんは、いつからTABLE FOR TWOに所属されているのですか?

大宮:2015年4月からです。それまでは8年間、日産でマーケティングリサーチに従事していました。

大企業からNPO法人のCMOへ

――なぜ、日産からTABLE FOR TWOへ?

大宮:日産時代から、社会人ボランティアとしてTABLE FOR TWOの活動には携わっていて、その志や活動内容が素晴らしいものであると感じていました。出産を機に自分のキャリアを考えてみた際、「今まで培ってきたマーケティングの力で、世の中をダイレクトに良くしたい」と思うようになり、キャリアチェンジすることに決めました。

 現在はCMOとして、TABLE FOR TWOの認知・参加者を増やしていくことを目的に、マーケティング活動全般を行っています。

――大企業からNPO法人に移られて、マーケティング業務にどのような違いを感じていますか?

大宮:予算とタイムラインが全然違いますね。TABLE FOR TWOでは、企画を動かすまでに「こういう調査をしないといけない」とか「こういうマイルストーンで動かないといけない」というようなルートがまったく決まっていなかったので、良い意味で、すべてゼロから自分で考えてできます。ただし、予算もゼロなのですが(笑)。

 また小規模の団体ということもあり、企画から行動までのスピード感もかなり早いですね。「おにぎりアクション」も、2015年4月に私が入社して、6月に企画を考えて、その年の9月に実施しました。

――すごいスピード感ですね(笑)。では、続いてその「おにぎりアクション」について聞いていきたいと思います。

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この記事の著者

福島 芽生(編集部)(フクシマ メイ)

1993年生まれ。早稲田大学文学部を卒業後、書籍編集を経て翔泳社・MarkeZine編集部へ。Web記事に加え、定期購読誌『MarkeZine』の企画・制作、イベント『MarkeZine Day』の企画も担当。最近はSDGsに関する取り組みに注目しています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/03/06 08:00 https://markezine.jp/article/detail/30331

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