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MA活用による顧客体験のパーソナライズ化最新事例 アクティブコアが伝授するシナリオ構築のポイント

まずは効果の大きいところから! 顧客別シナリオ構築のポイント

 山田氏は続いて、顧客別にシナリオを展開するまでの流れについて、ポイントを紹介した。

 最初のステップは、顧客のセグメント化だ。通常は、コンバージョンや購入間隔を分析してセグメント化を進めるが、コンバージョンが頻繁に起こらない場合はサイトの訪問間隔で分析してもいいという。

 たとえば、購入後6ヵ月以内にアクションがないと休眠になることがわかったら、180日単位で優良・一般・新規・会員登録・初訪問などのセグメントに分け、180日以上アクションがない顧客は休眠扱いにするといった具合だ。

 顧客をセグメント化できたら、次はそれぞれに応じたシナリオを構築していく。ここで重要なのは「どのセグメントに注力すべきかを決めること」。すべてに注力するのが最善ではあるが、山田氏は「まずは最も効果のあるところに力を入れるべき」と助言する。

 こうして可視化したセグメントからシナリオへ落とし込んでいくわけだが、各シナリオでステップメールを組む際は、コンテンツのパーソナライゼーションにもできるだけ取り組みたい。難しければ、メールタイトルを変えるだけでも効果があるそうだ。

カゴ落ち・ブラウザ離脱・休眠掘り起しへの対策は?

 セッションでは、よくあるケースとして「カゴ落ち」「ブラウザ離脱」「休眠掘り起し」が起きた際のシナリオもそれぞれ紹介された。

 はじめに「カート落ち」が起きた場合、リマインドのメールは翌日に送るより、30分~1時間後に送るほうが、CVRが高くなる傾向があるという。それで反応がなくても、あきらめずにもう一度コンタクトしてみる。「3~5回アタックすると嫌われるかもしれないですが、1回で終わるのはもったいない」と山田氏。また、カートに入れている商品だけでなく、他の商品や情報を提示するといいというアドバイスもあった。

 次に、Webで閲覧しただけでカートに入れていない「ブラウザ離脱」については、リマインドすることで店舗への送客に効果があるケースが多いという。ただし、店舗送客の効果を測定できる状態でないと効果はわからない。

 もう一つ「休眠掘り起し」に関しては、“あと一押し”が効果を生むと山田氏。実際に、180日以内にサイト訪問も購入もない顧客へクーポンを配信するが初回の反応はなし、14日後に2回目の配信をしても反応なし、それでもあきらめず3回目の配信をしたところ、単一メールと比較して3倍の掘り起しに成功した例があったそうだ。

 なお、この事例では7,800人がメールからWebサイトに訪問しており、彼らのWeb行動履歴は今後のレコメンドに活用することもできる。

 このように、「顧客に合わせたシナリオ展開で効果が出てきたら、最終購入日と購入回数を組み合わせるなど、さらに細かくセグメント化してアプローチをかけていくといい」と山田氏は話す。

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事例1:阪急交通社は徹底したレコメンドで売り上げ増を実現

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この記事の著者

末岡 洋子(スエオカ ヨウコ)

フリーライター

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2019/10/03 12:04 https://markezine.jp/article/detail/32082

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