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「目指すのは“パラレルキャリア”のロールモデル」長瀬次英氏が進む、次なるステージ

8月に柴田陽子さんとの出会い、10月にシバジムCSOへ

――柴田さんとは、どのような経緯で出会われたのでしょうか。

 アドテック東京に一緒に登壇する方を探していて、知り合いをつたっていくなかで出会いました。最初に会ったのが今年の8月前半。そこからすぐに意気投合して今に至るので、かなりスピーディーに話が進みましたね。

――柴田さんからは、長瀬さんに何を期待されていると聞いていましたか。

 柴田さんはブランドを作り出したり生き返らせたりする、ある意味「0→1」の部分がとても優れた方です。一方僕は、ブランドを成長させる「1→10→100」の経験が多く、得意な領域です。柴田さんからは、ブランドをより戦略的に成長させていく体制を整えたい、そのために僕の知見を活かしてほしいとオファーをいただきました。

――「BORDERS at BALCONY」では、どのような事業戦略を敷いているのでしょうか。

 「BORDERS at BALCONY」は、お客様との密なコミュニケーションを大切にしています。“より多くの人に着てほしい”というよりは、“ブランドを気に入ってくださる方々と長期的な関係を築いていきたい”というマインドを持っています。今後は、これまでの経験で培った知見をもとに、この関係性作りをより強化していきたいと考えています。

 それには多少デジタルも必要になってきますが、一番重視しているものではありません。店舗に訪れていただいた際のスタッフによる接客の質や、試着した際の着心地の良さなど、現場での顧客体験が特にアパレルに関してはなにより重要だと考えています。

 そもそもデジタルが必要なのは、認知獲得や顧客データ管理の領域ぐらい。当社は顧客数を絞っているので、有機的なコミュニケーションで十分まかなえる。やはり、ブランドのお客様になっていただきたい方は会って話してみないとわからないですからね。というわけで、10月からはCDOという立場ではもうありません

――長瀬さんはCDOでありながら”現場”の重要性を語られていた印象が強いですが、ついにCDOというお立場からも離れられるわけですね。

 はい。”日本初のCDOを辞めた人”です(笑)。ただ、パラレルキャリアとして今後もどこかのCDOを務めることはあると思います。

自身の会社では、学生と企業をつなげるサロン運営を開始予定

――また今後、ご自身の会社も設立される予定だとか。そちらではどのような事業を行うのでしょうか?

 会社を2つ立ち上げようと考えています。1つはこれまでの知見を活かすコンサルティング事業を、もう1つは、社会人と学生をつなぐサロン運営を考えています。

――2つ目の事業が意外です。サロンではどのような活動を行うのでしょうか。

 様々な企業が抱えている課題をサロン内に共有し、メンバーで解決策を考えてみる、という活動を考えています。実践的で、キャリアのためになるような場を造りたいのです。

 今まで様々な大学で講師を担当し、学生とコミュニケーションするなかで、とにかく現場との距離が遠いと感じていたんです。マーケティングに興味がある学生でも、マーケターと話す機会はなかなかないし、マーケティングの現場を知る術もない

 この状況を開所するためには、自分がハブとなればいいのではないかと考えたんです。知の共有が目的なので、サロンでの収益はほとんど見込んでいません。ほぼ慈善活動に近い事業ですね。

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好きなことだけをやるための「パラレルキャリア」という選択

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この記事の著者

福島 芽生(編集部)(フクシマ メイ)

1993年生まれ。早稲田大学文学部を卒業後、書籍編集を経て翔泳社・MarkeZine編集部へ。Web記事に加え、定期購読誌『MarkeZine』の企画・制作、イベント『MarkeZine Day』の企画も担当。最近はSDGsに関する取り組みに注目しています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

水落 絵理香(ミズオチ エリカ)

フリーライター。CMSの新規営業、マーケティング系メディアのライター・編集を経て独立。関心領域はWebマーケティング、サイバーセキュリティ、AI・VR・ARなどの最新テクノロジー。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/10/23 08:00 https://markezine.jp/article/detail/32207

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