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セプテーニが最優秀賞、オレオが選んだ「LINEを活用したPlayfulな体験」とは?

「家族が集まり、オレオを囲む」が実現できるアイデア

 そんなRFPに対し、セプテーニはミレニアル家族にとって身近なツールであるLINEを活用し、オレオを食べながら謎解きを楽しんでもらう企画を提案した。チームメンバーの西原裕史郎氏、岡井虹樹氏は企画のポイントを次のように語る。

西原:オレオのLINE公式アカウントを開設し、そこから出されるさまざまな謎に家族で協力して答えていく仕掛けになっています。「謎」に答えるためには、手元にオレオを置いておく必要があり、「Playfulな喫食」を表現しました。自然とリビングやダイニングテーブルなど家族が集まる場にオレオが置かれ、さらなる購買にもつながる仕組みを考えました。

岡井:クリエイティブを担当していますが、普段から企画を考える時は好きなゲームや動画など、身近なところから発想を得ています。今回のアイデアも、実は社内で活動している「謎解きサークル」がひとつのきっかけでした。仕事の後、サークルのメンバーで謎解きや脱出イベントに参加しますが、そうした活動が今回の企画に反映されています。子どもだけでなく、大人も一緒に楽しめるというヒントがそこにはありました。

最新機能を駆使して、クオリティー&実現性を高める

 また、企画を論じる場では、常にオレオを手元に置いてミーティングを行った。商品を手にとり、目で見て、食べながらイメージを膨らませることで、様々なアイデアが生まれたという。加えて、チーム内に商品のターゲットである「ミレニアル家族」がいたことも、勝因の一つだったと上田愛実氏。

上田:チームメンバーの今西と西原は、まさに「ミレニアル家族」の当事者です。ターゲットが抱える課題や置かれている環境は、当事者が最も理解しています。プランを練る過程で、彼らが父親としてお子さんにどんな思いをもって接しているか、家族でオレオを食べたエピソード、日頃のコミュニケーションなどを共有してもらうことで、アイデアを具体化していきました。

西原:実際、娘・息子と一緒に、最近SNSなどで流行しているオレオアートに挑戦してみたり、普段はじっくり観察することのないオレオの表面の絵柄や手触りをじっくり楽しんだりしました。日頃からクリエイティブ開発をする上で「ユーザー体験」を大事にしていますが、この時は人生で一番オレオを食べた期間だったと思います(笑)。結果、子どもを持つ親として「知育」の要素を取り入れたいと思い、日常の中で楽しく遊びながら、学びや思考力を養える体験が提供できる企画を考えました。

今西:子どもたちが、どのようにオレオを食べるのかを観察しました。そのまま食べるのか、割って食べるのか、あるいは牛乳につけて食べるのか……。家族を観察して、企画に活かすいい機会になりました。

 また、今回の企画が特徴的だったのは、LINEの法人向けAI事業「LINE BRAIN」を活用して謎解きのクオリティーを高めたことだ。「LINE BRAIN」はチャットボットやOCR(文字認識)、音声認識など最先端の機能を備えている。

今西:私が担当する部門では、LINEを中心とした様々なプラットフォームを活用して企業と顧客のタッチポイントをデザインし、提供しています。日々生み出される最先端のテクノロジーをキャッチし、それを設計に反映して提供するノウハウがあるからこそ、オレオというブランドが持つ資産と「LINE BRAIN」の画像認識AIを組み合わせることができました。また、「LINEである必然性」も生まれ、さらに実現性の高い企画へつなげることができました。

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この記事の著者

石川 香苗子(イシカワ カナコ)

ライター。リクルートHRマーケティングで営業を経験したのちライターへ。IT、マーケティング、テレビなどが得意領域。詳細はこちらから(これまでの仕事をまとめてあります)。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2020/07/01 16:52 https://markezine.jp/article/detail/33531

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