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MarkeZine Day 2020 Autumn(AD)

ARで実現する「集まれない時代」のリッチな顧客体験/1万以上の事例を熟知するスターティアラボが解説

イトーヨーカドー、ポポラマーマの活用事例を紹介

 続いて、デモと事例を通じてCOCOARの活用方法が解説された。COCOARでは、カメラで何を写す(以下、「かざす」と表現する)とどのような効果が出るかを設定し、効果の素材となる動画や画像、3Dオブジェクトをアップロードすることで、ARの企画が手軽に完成する。

 また、管理画面でログの分析ができるのもCOCOARの特徴だ。ユーザーの男女比や年代、利用された地域などが可視化される。更に、時間や場所に応じて出現する効果の出し分けを設定することもできる。

時間に応じた出し分け:同一のユーザーが朝にアプリをかざした時はコンテンツAを出し、夕方にかざした時はコンテンツBを出す。

場所に応じた出し分け:GPSの情報を感知し、東京タワーでアプリがかざされた場合はコンテンツAを出し、富士山でかざされた場合はコンテンツBを出す。

 さらに、ある特定の画像をかざしたユーザーに対して、その画像と関連性の高い情報をプッシュ通知で届ける機能もある。これはまさに、スターティアラボの目指す「知りたい前に見つかる体験」を実現させる機能であり、開封率も高いという。

 では各企業はARをマーケティングにどのように活かしているのか。小友氏は2つの事例を紹介した。

イトーヨーカドー:ARスタンプラリーで販売促進&全国展開の手間を軽減

 同施策はコロナ禍を迎える以前に実施されたもので、ARは主に「施設への集客や回遊性の向上」「販売促進」「付加情報の提供」という3つの目的で活用された。具体的には、ハロウィンシーズンに館内を巡ってもらうためにARスタンプラリーを企画した。

 全国各地に膨大な数の店舗を持つイトーヨーカドーの場合、各店にスタンプ台を設置して店内にデコレーションを施すには相当な人手やスペースが必要となるが、ARを活用した場合、本部でARコンテンツを作成し、各店にはパネルを3つ設置するだけで完了する。

 10月1日から14日にかけて実施された第一弾では、ポスターにアプリをかざすとハロウィン仕様のオリジナルフォトフレームが出現し、キャラクターと写真撮影ができる企画を展開。その後、15日から31日までは第二弾として、ポスターにアプリをかざすと間違い探し動画やスロットが表示される、ゲーム性を持たせた企画を実施した。

 その結果、コンテンツへのアクセス数は1万を超えた。利用者のうち最も大きな割合を占めたのは30代の女性で、ファミリー層とともに若い世代の来店を促したいという狙いも達成された。

ポポラマーマ:回を重ねるごとに参加者数が増加

 レストランのポポラマーマは、オペレーションを簡素化しつつデジタルネイティブ層を取り込みたいという狙いから、創業25周年を迎えた昨年12月にキャンペーンを実施。ARを用いた3つの企画を同時に展開した。

(1)目印にアプリをかざすとオリジナルフォトフレームが表示され、そのフレームで撮影した写真をSNSに投稿するとプレゼントの抽選に参加できる
(2)毎週水曜日には、アプリで指定画像をかざすとくじ引きに挑戦できる。当たれば0円、はずれでも翌週以降に再挑戦でき、週を重ねるほど当選確率が高くなる。
(3)注文から料理が運ばれるまでの待ち時間に、テーブルに設置された25周年のロゴをアプリでかざすと、オリジナル動画が再生できる

 (2)のくじ引き企画を12月に計4回実施したところ、最終回のユニークユーザー数は初回に対して130%という結果が出た。週を重ねるごとに当選確率が上がる仕掛けやSNSでの拡散も好影響を与え、顧客に徐々に浸透していったことが見てとれる。

 「スターティアラボでは、リーチ数、ユニークユーザー数、費用対効果やPV単価などを細かく割り出して改善につなげています」と、小友氏。AR施策のPV単価は平均すると50円前後と、他のマーケティング施策と比較しても取り組みやすいと説明した。

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リアルイベントの企画変更でもARが活躍!

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この記事の著者

渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)

1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2020/10/01 10:00 https://markezine.jp/article/detail/34346

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