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リアル行動データから消費者行動の「今」を紐解く

【データ&ペルソナで理解】コロナ禍の消費者行動。高額消費の機会が減った20代、チャレンジ志向の60代

 コロナ禍において消費者行動は大きく変化しています。過去収集したデータやペルソナが必ずしも有効でなくなった結果、顧客の価値観や嗜好性を把握するのは難しくなりました。本連載ではunerry(ウネリー)のリアル行動データプラットフォーム「Beacon Bank」のデータを基に、消費者やリアルな場を取り巻く変化の最前線と、企業が変化に向き合うための道筋をお伝えしていきます。

リアル行動データで変化を読み解く

 新型コロナウイルスの感染拡大にともない、私たちを取り巻く環境は大きく変わりました。混雑時間帯や密の回避、リモートワークは定着しつつある一方で、延べ2,500万人が「GoToトラベル」で宿泊するなど(※2020年9月末時点)、少しずつ外出する動きも見え始めています。感染拡大状況や政府の施策によって、人の動きは時に固定化され時に流動的になる状況が、今後しばらく続くと考えられます。

 このような中、商圏やターゲット、サービス提供のあり方を定義する際に過去のデータを用いることは難しくなるでしょう。そこでunerryでは、今消費者がどのような場所に訪問しているのかといったリアルの行動データを活用した消費者理解を進めています。具体的には、プラットフォーム「Beacon Bank」を活用し、リアルタイムに更新される人流ビッグデータをAIで解析することにより、消費者の行動を捉えていきます。本連載ではこのデータを用いて、Withコロナ時代の消費者理解のヒントを提供していきます。

新型コロナ流行前後で増えた行動、減った行動

 消費者理解を進める上で、unerryでは「行動DNA」という指標を用いています。行動DNAは消費者が外出時に訪れる場所を「外食」「ショッピング」「生活・サービス」などを中心とした約200の場所カテゴリーに分類。行動情報を個人を特定できない状態で統計化した上で、指定した期間内で消費者が足を運ぶ割合を偏差値化したものです。

 下図はとある施設に来館した女性・男性の行動DNA(大カテゴリー)をイメージとして示したものです。女性来館者グループは「レストラン」「カフェ・スイーツ」「コンビニ」にはよく足を運び、「スーパー」にはあまり足を運んでいません。このデータから「自炊はあまりせず、外食やコンビニで手軽に食事を済ます」傾向が強いことが推測されます。

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 これはあくまで一例ですが、約200の項目の行動傾向を用いることによって、より精緻な消費者像をイメージすることが可能です。今回はこの行動DNAを用いてジャンルごとにランキングを作成し、新型コロナウイルスの流行によって、消費者のどんな行動が増え、またどんな行動が減ったのか、外食、ショッピング、レジャー・エンタメの3領域において、年代別に読み解いていきたいと思います。

【分析概要】
・期間:期間:新型コロナウイルス感染拡大前(2019年10月~2020年3月)、Withコロナ期(2020年4月~9月)
・対象:20代若者、40代中年、60代シニア
・項目:「行動DNA」(外食傾向、ショッピング傾向、レジャー・エンタメ傾向)

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この記事の著者

星 雄大(ホシ ユウタ)

株式会社unerry/BeaconBank事業部 カスタマーサクセス。金融系システムエンジニア、クリエイティブディレクター、CDP導入コンサル・セールス組織の立上げを経て、19年unerry参画。ブランド、商業施設、メーカー、イベントなど様々な業種・業態クライアントのD X推進を牽引。オンライン・オ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/11/24 09:00 https://markezine.jp/article/detail/34760

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