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特集:ブランドの魅力が伝わる、戦略的な顧客接点

モーメントを捉え、再定義したブランドを伝える

 スマートフォンが生活に深く浸透し、より多くの人が写真や動画といったコンテンツを制作・投稿するようになった。対面が難しいコロナ禍で、作り手の数はさらに増加している。そのような中、「Adobe Creative Cloud」は「プロ向けのクリエイティブツール」から「自己表現のツール」へとブランドを再定義し、コミュニケーションを展開してきた。同ツールを含むマーケティング戦略を統括するアドビの里村氏に、ブランドの目指す姿とプランニングにおけるポイントを聞いた。

※本記事は、2021年8月25日刊行の定期誌『MarkeZine』68号に掲載したものです。

「自己表現のツール」へとカテゴリーを再定義

アドビ株式会社 マーケティング本部 常務執行役員/シニアディレクター
里村明洋(さとむら・あきひろ)氏

 兵庫県尼崎市出身。慶應義塾大学総合政策学部卒業。新卒でP&Gに入社。営業からマーケティングまでP&Gとしては異色のキャリアを築き、日本とシンガポールにて営業から営業戦略やブランド戦略、コンセプトや広告開発などに従事。Googleに転職後は、プラットフォーム(検索、Google Play、Androidなど)、ハードウェア(GoogleTV、Chrome cast、Nexusなど)、ソフトウェア(Google Maps、Google翻訳、Google Assistantなど)の多岐にわたるマーケティングを統括。2019年3月よりアドビに入社、2020年12月より現職。経済産業省主宰「創造性を発揮する組織」に関する有識者研究会委員。趣味はお笑いと釣り。

――はじめに、「Adobe Creative Cloud」がブランドとして提供したい価値、並びにどのようなブランドとして認知されることを目指しているかを教えてください。

 「心、おどる、デジタル」というアドビ全体のビジョンのもと、クリエイティブに興味がある人、もしくは興味を持つ可能性がある人、すべての人に、「自信をもって自由に自己表現をさせてくれるブランド」として認知してもらいたいと考えています。それは、潜在ユーザー(顧客)が誰なのか、彼ら彼女ら自身の自己表現に対するインサイト、並びに自己表現ができたときの感情や行動を理解し、「単なるクリエイティブツール」という現在の認識を「自己表現のツール」へとシフトさせ、ブランドによるカテゴリーの再定義を行うことに他なりません。ユーザーの定義とユーザーをインスパイアする課題を設定し、カテゴリーを新しい領域に広げる、そのためにブランドを試してもらうことが目下の課題です。

 ブランドをどう定義するかは、そのブランドの成り立ちや存在理由、目的やミッション、そしてブランドの人となりやブランドが創る世界におけるユーザーへの提供価値などが重要になりますが、それが一貫したナラティブで伝えられることがとても重要です。

 特に既に存在しているブランドであれば、現在の商品価値やユーザーをしっかりと理解し重要視しつつ、2〜3年後を見据えたカテゴリーの広がりをどう定義し商品価値を創るかが、ブランド認知や成長ひいては確立に大きく影響します。アドビでは今まで、主にプロのクリエイターを対象としてクリエイティブ関連のプロダクトを作ってきました。今ももちろんクリエイターの方々をリスペクトしています。その上で、ブランドとして「自由に自己表現をさせてくれることに対して、興味関心を持つ人は、誰もがクリエイターである」という認識を、社内外に持ってもらいたいと思っています。ビジネスパーソンはもとより、現在はソーシャルメディアで個々人が自己表現をする時代です。動画や写真、グラフィックのみならず、今後はARやVRなどの3Dも広がるでしょうし、5G通信サービスの提供により、PCのみならずスマートフォンでの自己表現を様々なメディアで目にすることは、さらに増えると思われます。その中で、自己表現をすることに興味関心を抱くすべてのクリエイターたちに、アドビを「自己表現ツールの選択肢」と捉えてもらう可能性を高めるべく、日々活動しています。

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MarkeZine(マーケジン)
2021/11/01 16:18 https://markezine.jp/article/detail/37031

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