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黒字化までの角度は「30日LTV」と「F2継続率」を活用し予測

――ビタブリッドジャパン様は、広告別のLTVを実際にどう使っているのか詳しくお教えください。

西守:一般的に単品リピート通販は、新規顧客獲得時にかけた広告投資費用をリピート売上によって回収することが前提のビジネスモデルです。そのモデルで重要になるのは、「黒字化までの角度」。損益分岐点のことですが、この角度の見極めが重要です。

 それを判断する材料として、今我々が重視しているのが「30日LTV」と「F2継続率(2回目購入となるリピーター率)」の指標です。この指標に基づき、年間数百件のA/Bテストを実施しています。ただ、その際に誤ったアクションを取りがちなので注意が必要です。ポイントは、数字の悪いものから改善するのではなく、獲得件数が多いものを改善すること。そして、数字が悪い理由を分析する時はその先にいる購買者の詳細データまで見ることです。

 たとえば、InstagramでインスタグラマーにPRを依頼した際に、低いCPAで獲得できて喜んだもののLTVが低かったみたいなケースはよくあります。それで「InstagramはLTVが低い媒体だ」と決めつけてしまっては、マーケターとしてまだまだです。実は、起用したインスタグラマーさんのフォロワー層とブランドのターゲット層に乖離があった…といった問題が潜んでいることもよくあります。

笹井:より改善インパクトの大きな箇所に手を入れる、悪かったとしても「なぜ悪いのか」まで潜って考察しないと筋の良い打ち手は生まれないですよね。悪いところを切るだけだと売上も利益も規模が縮小するだけなので。

 「LTVForecast」ではLTVだけでなく、LTVを構成する他の指標も見られるので、打ち手は考えやすいと思います。例えば「CPAは高いけど、LTVも高い広告」は優良顧客の獲得はできているので、CPAが高いという理由だけで止めたくない。では、CPAを何とか下げて優良顧客の獲得数を増やそうと考えるかと思います。

 その際に、CPAとLTVを別々にウォッチしていては最終的な良し悪しがわからないので、2つの指標を組み合わせた利益ベースのLTVを使って判断する必要があります。「LTVForecast」では製造原価やフルフィルメント費なども加味することができるので、より精緻な収益計算が可能です。

西守:結局のところ優良顧客や長く使ってくれるお客様は、高いお金を出してでも獲得したほうがいい、という話ですよね。数字上は同じ1万円のCPAでも、LTVを組み合わせることで初めて良いお客様なのか、そうではないのかが見えるようになる。

 その投資判断のためにはLTV予測が重要で、マーケターがLTVを気にする理由がそこにあると思っています。上手く活用すれば、マーケターが経営層に、もしくは代理店がクライアント企業に広告投資額を増やす交渉もしやすくなるでしょう。

LTVを加味した広告投資判断をスタンダードに

――最後に、ビタブリッドジャパン様、イルグルム様のそれぞれの立場から、今後の展望をお聞かせください。

西守:ここ1、2年に関して言うと、RPA(Robotic Process Automation)を自社で極めたいと思っています。具体的には、RPAを使い自動でデータを取得できる仕組みを構築し、自分たち専用の管理画面をさらに作っていきたいです。

笹井:イルグルムとしては、将来的にD2C市場の中で利益やLTVを加味した広告の投資判断がスタンダードとなる世界観を作っていければと考えています。

 そこには超えなければならない壁や、変えなきゃいけないカルチャーもあるでしょうが、「LTVForecast」を起点にそうしたハードルを打破し、変えていくような活用をご案内していくつもりです。それに合わせて、「LTVForecast」、アドエビス共にバージョンアップさせていきます。

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この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2021/11/18 11:00 https://markezine.jp/article/detail/37632

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