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日本郵便「デジタル×アナログ」実証実験プロジェクト(PR)

石川森生氏に聞く、デジアナ融合推進のポイント/データと紙がつながる時代のDMの新しい価値(1)

それぞれの施策から得られた学びは?

MZ:実際にDM施策を実行されると、レスポンスやCVRが大幅に改善されたそうですが、これは予想通りの結果でしたか?

石川:いえ、特に「カート落ちDM」のシナリオに関しては、技術的な検証と印刷会社側のオペレーションの検証を兼ねていたため、最初はKPIを追うこともしていませんでした。しかし結果としてメールよりもCVRが20%も高かった。クリエイティブを改善すれば、さらに大きな成果となる可能性もあると思います。

MZ:第2弾として取り組まれた「小冊子DM」に関してはいかがでしょう?

石川:「小冊子DM」については、ハガキだけとなるとビジネスに対するインパクトが限定的ですので、カタログにも同様のスキームが適用されるのかを、早めに試したいという思いがありました。

 もう一つ、自分の中でECにおけるCRMには課題があると感じていました。本来は、顧客との関係を維持したりロイヤリティ向上を図るための手法だと思うのですが、ECサイトでのCRMは、ユーザーが購入する前までに集中しています。たとえば、おすすめの商品をレコメンドしたり、離脱した人にメールでクーポンを送ったりしますよね。でも、購入した途端に何もやらなくなる。顧客との関係性を築くという要素が、Webはリアルと比べて抜け落ちていることに課題を感じていました

 そこで「小冊子DM」では、購入された商品の着こなしを提案するということをやりました。カタログでファッションアイテムを購入する場合、「夏にダウンジャケットを買う」というように購入と着用のタイミングにズレが生じるので、商品を実際に使うタイミングで提案をしたのです。

 結果としては、いつもはカタログを送っていないWeb顧客のレスポンスが約10%アップしました。カタログに対するロイヤリティが上がりづらい顧客層から反応があったのは、嬉しい誤算でしたね。

MZ:Webの顧客層に対して有効な紙のコミュニケーションが発見できたのは、御社にとって大きな収穫だったのではないでしょうか?

石川:そうですね。Webから入っていただいたお客さまにカタログを送った時のレスポンスは、紙が入り口だった方とは違うため、今までと同じことをやっても維持すら難しい。そんな背景がある中で、小冊子DMのようにWeb顧客が反応する紙の形が何となく掴めたことで、突破口が見えてきたように感じます。

現在も試行錯誤を継続中

MZ:御社がパーソナライズDMへの取り組みを開始されてから数年が経ちますが、当時と今とで何か変化や発展したこと、新たに取り組み始めたことがあれば教えてください。

石川:まず組織の形が大きく変わりました。当時は単純にWebチーム、紙チームと分かれていましたが、現在はチャネルを横断することを前提とした組織の形にシフトしつつあります。

 取り組みに関して言うと、現在はひたすらいろいろなシナリオを試しているところです。Webだと何も考えずに自動化して投げればいいシナリオも、紙となるとコスト回収が難しくて実現できないことが多々あります。勘は徐々に当たるようになってきたものの、やってみないとわからなかったりするので、テストはずっと繰り返しています。

 他には出荷倉庫に1枚ずつ異なる文字や画像を印刷できるデジタルプリンターを設置しました。そこで同梱物のパーソナライズ化ができないかと検証しているところです。たとえばその時購入した商品に関連するコンテンツがまとまった配布物や、商品だけでなく我々が持っているナレッジやサービスを一緒に詰めることができれば、当社でお買い上げいただく付加価値になるかもしれないと考えています。

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石川氏が考える、アナログ×デジタルを進める人材と組織の作り方

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この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/03/31 09:27 https://markezine.jp/article/detail/38452

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