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ホテル客室CMでサンプリング使用率50%以上UP ブランドスイッチを効率化する『サンプリング2.0』

ホテル客室テレビCMで価値向上する『サンプリング2.0』

 「サンプリングによる費用対効果を上げていくには使用率とスイッチング率を上げていく必要があると考えています。この数字を上げるのにサンプリングと一緒にホテルの客室テレビでCMを配信することが非常に有効だということがわかりました」

 ABCフロンティアの展開する『おもチャンネル』は、ビジネスホテルの客室にあるテレビを使ってCM を配信できる広告システム。ホテルの部屋に入室した際にカードキーを挿すと、部屋の照明と一緒に自動的にテレビが立ち上がり、音声付きでCMを配信できる

 ホテルにておいてサンプリングを実施する企業は、この客室テレビCM『おもチャンネル』を使い、サンプリングした商品の便益やブランドのメッセージ、世界観、商品名を訴求することで、ユーザーの商品体験とブランドをリンクさせることができる

 同社では、従来のサンプリングによる体験だけでなく客室テレビCM『おもチャンネル』によって商品の便益、ブランドメッセージの訴求を行っていくサービスを『サンプリング2.0』と呼称している。

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 『おもチャンネル』の特徴は、主に3つ。客室空間での訴求と、高いフリークエンシー、リーセンシー効果が期待できることだ。

 まず客室空間での訴求力。『おもチャンネル』を既に放映しているAPAホテルはじめ、ビジネスホテルの多くは客室に大きなテレビが備えられ、画面に集中できる環境が揃っている。ホテルで過ごす上での必要情報もテレビに表示されるシステムが導入されているため、ユーザーは必ず『おもチャンネル』に接触する仕組みとなっている。

 またユーザーが部屋に戻るたびにCMが再生されることから、宿泊者へのアンケートでは約76%が『1回以上観た』と回答。1室あたりの平均放映時間は80分であり、1ロールが20分であることを踏まえると、フリークエンシーは1日/1室につき約4回と考えられる。

 加えて、宿泊者はコンビニで買い物をすることが多いという。GMOリサーチによるアンケートでは「ビジネスホテルを利用する際、付近にコンビニがあれば利用しますか」という質問に96.8%が「使う」と回答。ビジネスホテル利用時の宿泊費以外の出費として、平均で「3,000円~4,000円未満」が中央値になっている。

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 商品ジャンルごとに購入金額の中央値(割合)を見ると、アルコール飲料は400~599円(17.5%)、ソフトドリンクは200~299円(23.9%)、お菓子・おつまみは500~599円(25.9%)。また、シャンプー、歯ブラシなどのアメニティ類も購入するという。そのためホテルの客室のテレビで訴求できるおもチャンネルは、購買の直前に使用を促すことができ、リーセンシー効果の高い媒体であるといえるのだ。

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使用率の向上で購入意向度50%アップを実現

 「最後に『おもチャンネル』をつけて『サンプリング2.0』を実施した際の事例をお伝えします」

 まず紹介されたのは、ユニリーバ・ジャパンの『AXE フレグランスボディスプレー』の事例だ。施策では、サンプリングのみのグループと、サンプリングと『おもチャンネル』を用いて客室でCMを配信したグループの、2つを用意しどちらも5,000個ずつ配布。ABテストを行った。

 結果、ホテル滞在中の使用率は、サンプリングのみのグループが33.9%だったのに対し、サンプリング+CMのグループは53.8%と、58.7%も高いパフォーマンスを発揮。またサンプリング+CMのグループでは、ホテル滞在中から1週間以内に71.0%のユーザーが商品を使用した、という結果も紹介された。

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 「施策について、ユニリーバの担当者様からは『サンプリングの使用率が上がらないことが課題でしたが、それに対し今回の施策は非常に効果的だと感じました。またブランドメッセージも一緒に伝えられることで、商品への興味喚起や購入意向も期待できると思います』といったコメントをいただきました」

 また丸善の『プロフィットささみ』でも、同等の施策を展開。こちらもサンプリング+CMのグループの使用率がサンプリングのみと比べ28.9%アップし、購入意向度については 50.9%アップと高いパフォーマンスを発揮したと紹介された。

 梶原氏は最後に、『サンプリング2.0』が挑戦する価値のある手法であることを改めて呼びかけた。

 「多くのマーケティング担当者の方は、サンプリングの有用性やその実行場所にホテルが優れていることをご存知かもしれません。しかし、ホテルの客室でテレビCMが配信できることは、まだまだご存知ない方が多いかと思います。

 今回ご紹介したように、商品体験とCM配信をセットにすることで使用率や購入意向を大きく押し上げる効果があります。この方法がブランドスイッチを促す最も効果的な方法だと思います。マーケティングにおいて強力なツールですので、ぜひ小ロットでトライアルしていただき、効果を実感していいただいた上で大規模な施策として取り入れていただきたいです」

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この記事の著者

タカハシ コウキ(タカハシ コウキ)

1997年生まれ。2020年に駒沢大学経済学部を卒業。在学中よりインターンなどで記事制作を経験。卒業後、フリーライターとして、インタビューやレポート記事を執筆している。またカメラマンとしても活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2022/05/31 12:00 https://markezine.jp/article/detail/38727

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