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CXとコマースの最新ソリューションから、丸亀製麺の成功事例まで【SAP CX DAY 2022】

社内理解を得るため「まずはgiveを」

 様々な企業のマーケティングを支援するSAPの高橋氏は、丸亀製麺のデータ活用に対し「外食業界でここまでデータを駆使しながらオペレーションを回している企業は多くありません。SAPの目指す世界観をすでに作られていると感じます」と述べる。

SAPジャパン SAP Customer Experience 事業本部 シニアディレクター 事業開発 高橋佳希氏
SAPジャパン SAP Customer Experience 事業本部 シニアディレクター 事業開発 高橋佳希氏

 丸亀製麺が現在のデータドリブンマーケティングを本格的に始めたのは、南雲氏が加わった4年半ほど前から。当時の推進メンバーは南雲氏を含めてわずか4人。マーケティング「部」ではなく「課」だったという。南雲氏は自ら「これからは全部可視化して数字で語れないとだめだ」と提案し、勘と経験から脱却したマーケティングを推進してきた。

 ここで持ち上がるのは、経験が豊富な人ほどデータよりも経験に頼りがちなため、データドリブンマーケティングに対する理解が社内に広まらないという問題だ。この問題に向き合うため、南雲氏が心がけたのは「最初にgiveすること」。マーケティング部門が各部門の課題を率先して解決しながら、データに基づくマーケティングが役に立つこと・結果に結びつくことを社内で証明し続けた。

 そしてもう1つの問題が、データで説明すればするほど社内で評論家扱いされること。この問題に対して、南雲氏は「感性派とデータ派、相手によってコミュニケーションを使い分けて対応している」と話す。感性派のメンバーには感性の方からマーケティング効果を示し、その裏に実はデータが使われていることを伝えたそうだ。地道な取り組みを続けた結果、丸亀製麺にデータドリブンマーケティングが定着。今では20名規模のマーケティング組織に拡大した。

72のカスタマージャーニーをプリセット

 丸亀製麺のマーケティングは順調そのものに見えるが「まだまだ道半ば」と南雲氏。「一人ひとりのお客様にパーソナライズした他にはない感動体験を提供するため、人がカバーできないところはデジタルで対応するなど、両者のバランスを作るのが大変です」と話す。

 ここまで丸亀製麺の取り組みを聞いた本間氏は「データをきちんと集め、使える状態にするのも1つのハードル。ここに至るまで、相当大変だったのでは」と推察する。

アビームコンサルティング 顧問 マーケティングサイエンスラボ 代表取締役 本間充氏
アビームコンサルティング 顧問 マーケティングサイエンスラボ 代表取締役 本間充氏

 高橋氏も「マーケティング部門の人数が限られている場合、実現したい顧客体験の理想像はあっても、なかなかそこに人手や時間、予算をかけられる企業は多くない」と続ける。解決方法の1つとして高橋氏が提案するのは、2022年10月にSAPが日本でリリースする予定の「SAP Emarsys Customer Engagement」だ。

 「SAP Emarsys Customer Engagementは、マーケターの時間を効率化するツール」と高橋氏。72パターンものカスタマージャーニーをプリセットしているため、膨大な工数がかかるカスタマージャーニーの作成時間を大幅に削減できるという。高橋氏は年間160万円~という価格帯でコアライセンスが使える点にも触れ、「鉄板のジャーニーでスモールサクセスを得ていただきたい」とソリューションに込めた思いを語る。

 2022年11月で創業22周年を迎える丸亀製麺。南雲氏は「企業の盛衰は20年周期で繰り返します。向こう20年も生き残るためには、競合の範囲を『外食チェーン』から『感動体験を提供している企業』に拡げてマーケティングに取り組んでいきたいです」と話す。

 本間氏は「本日紹介した丸亀製麺さんの戦略をヒントにしつつ、SAP Emarsys Customer Engagementのようなソリューションをうまく活用していただきたい」と述べ、セッションの結びとした。

SAP Emarsys Customer Engagement

従来型のマーケティングツールでは、顧客セグメントの作成に多大な工数を投入するも、事前に効果を予測しにくく、活用における限界がありました。SAP Emarsys Customer Engagementは、顧客のLifetime Valueを増やすためのオムニチャネル・マーケティングオートメーションツールです。詳しい資料はこちら。

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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2022/11/28 10:30 https://markezine.jp/article/detail/40344

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