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D2C成功企業が必ず見るデータとは?ecforceが自社ブランドの経験から学んだ勝ち筋

D2C事業の成長に必要なアクションサイクルとECサイトの二つの型

 売れるECの仕組みが重要なD2C事業。初期から安定的に拡大していく上で飯尾氏が重要とするのが、施策の大きな流れであるアクションサイクルと、それに伴った販路となるECサイトの設計だ。

 「アクションサイクルの第一段階は、許容CPAで再現性を持って顧客を獲得できるような訴求方法、クリエイティブ、集客手段、いうなれば“ゴールデンルート”を最低一つでも見つけることです」(飯尾氏)

D2C事業を成長させるためのアクションサイクル
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D2C事業を成長させるためのアクションサイクル

 「ゴールデンルートの確立」以降は、第二段階として「新たなゴールデンルートの開拓」で許容CPAを崩さずに全体の新規獲得件数を増やし、第三段階の「新商品の継続投下とCRM強化」で既存顧客の再購入の機会を創出。第四段階は「収益性の向上」を目指し、サプライチェーンの見直しによる粗利率の向上や、商品を起点とした集客強化、新規獲得のボトムアップを行う。第四段階のあとは、第一段階に戻ってサイクルを回すことで、継続的な事業成長を目指せるという。

 では、このアクションサイクルに合わせてECサイトをどのように設計すべきなのだろうか。飯尾氏はその選択肢となる、一般的なECサイトの型を大きく二つに分けて説明する。

 一つは「LP型サイト」。テレビ通販のように販促する商品を絞ることで、必要性や魅力を最大限に伝えるセールストークに特化した型だ。もう一つは「総合ショップ型サイト」。総合量販店のように商品の品揃えや販促企画に幅を持たせ、様々な顧客ニーズとのマッチを狙う

 サイトの型それぞれの長所短所、向いているフェーズについてまとめたのが下図だ。

D2CにおけるECサイトの二つの型とその違い
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D2CにおけるECサイトの二つの型とその違い

ECサイトの構成は商材や事業のフェーズに合わせて選択

 この二つの型はどのように使うべきか。「自社の商材や事業フェーズに合わせ、サイト構成を正しく選択することが重要」と説明し、具体例を示した。

画像を説明するテキストなくても可
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 たとえば、スキンケア系やヘアケア系など単価が取りやすく種類の少ない商品からスタートするD2C事業の場合は、まず、一番主力となる「ヒーロー商品」を設計し、そこに定期販売化やまとめ販売など、利益を最大化できる手段を掛け合わせる。その手段とLPを掛け合わせさらに集客をするというモデルを築いていく。

 このモデルを築いた上で、総合ショップ型も取り入れ、他の商品へのアップセルを初回購入時に行い、CRMを構築する。これにより最初からCPAを抑え、LTVが最大化しやすい顧客獲得が可能となる。

 「ヒーロー商品についてはLP型を使って集客を行い、事業の拡大に伴って商品数が増加した段階で総合ショップ型を取り入れてハイブリッド化することで、さらなる成長を実現できます」(飯尾氏)

 一方、アパレルや雑貨などの多くの商品点数を揃えるD2Cの場合は、単体の商品ではなく人気が出そうなカテゴリーを優先して作り上げていく。その後は、企画単位で販促をグルーピングし、サイト内に各企画の特集ページを作成する。それを起点に集客するのがベターだ。

 「多種類の商品が必須のD2Cでは、LP型ではなく、総合ショップ型のサイトが適しています。購入率やLTVを最大化させるために、長期的にユーザーを囲い込めるようなロイヤリティ機能を充実させることが重要です」(飯尾氏)

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成長するD2C企業が「データを活用するアクション」と「着目するデータ」

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この記事の著者

タカハシ コウキ(タカハシ コウキ)

1997年生まれ。2020年に駒沢大学経済学部を卒業。在学中よりインターンなどで記事制作を経験。卒業後、フリーライターとして、インタビューやレポート記事を執筆している。またカメラマンとしても活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社SUPER STUDIO

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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2023/05/09 10:00 https://markezine.jp/article/detail/41840

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