「初めてのお客様にも使いやすい」UIへと手軽にパーソナライズ
──KARTE Blocksの具体的な活用方法と成果をお聞かせください。
塩野:初回購入されるお客様と購入経験のあるお客様では注文ステップは異なるため、お客様を迷わせる要因でした。そこで、初回と2回目以降の注文フローのステップガイドをパーソナライズ化。結果、商品選択から完了までの遷移率が0.4ポイント向上しました。
川口:また、何かアイデアがあるとKARTE BlocksでA/Bテストを実施し、効果が出たものはシステムに実装しています。おかげで、フットワーク軽く施策を試せるようになりました。お客様が注文にいたるまでのサイト内の回遊導線を分析。A/Bテストなどを駆使してお客様がサイトで迷うところを見つけ、細部のUI改善することにも活かしています。
塩野:他にも、マイページ内のポイント交換品選択エリアにて、季節のおすすめエリアを新設するのに活用しました。
従来このページでは全ての商品を表示していましたが、ドモホルンリンクルを始めたばかりのお客様には迷いやすい状況でした。そこで会報誌の内容と連動しながら季節のおすすめ商品を紹介するエリアを新設。カルーセルのテンプレートを活用することで開発なしですぐに実装することができました。 A/Bテストを実施した結果、以前と比較してポイント交換品選択から完了までの遷移率は0.16ポイント向上、おすすめされた商品の同封率が2倍(※)となり、確かな手応えを感じられました。
(※)取材・執筆時点の2024年2月。再春館製薬所調べ
1ヵ月の施策数が3倍。やりたいアイデアがどんどん出てくるように
──KARTE Blocksを活用してよかった点を教えてください。
川口:やはり、施策を試した上でECサイトに本格導入する「小さく始める」ステップを挟める点が良いです。結果が悪かったとしてもすぐに改変できるため、地に足ついた検証をしている感覚があります。
大渕:改善にスピード感が出ました。以前は自社のECサイトにシステムを実装するとなると月に2~3件しか試せなかったものが、KARTE Blocksでは月に10~15件もの施策を行えるようになりました。色々なセグメントを切って複数の施策を同時に走らせていることが多いのですが、複数の評価を見る際にも、KARTE Blocksは検証結果が見やすいです。
塩野:実はアイデアをためていた方も多くいらっしゃったことがわかりました。KARTE Blocksを導入したことで、再春館製薬所のみなさんからアイデアがこれまで以上に出てくるようになりました。
大渕:僕らが発信することで「こんなこと実現できるんだ」という声が届いています。他部署から相談や要望をもらうことも増え、施策のアジャイル化が進んできています。
──最後に今後の展望をお聞かせください。
塩野:今後は連携できるデータを増やし、再春館製薬所さんの購買データと突き合わせながら、お客様ごとの行動を可視化していけば、さらに確度の高い検証ができると思います。プレイドさんとも連携を図りながら、取り組みを推進していきたいです。
川口:KARTE Blocksを活用して、ECサイトのパーソナライズ化した接客にさらに注力していきたいです。今得られる情報は購入履歴などに限られているため、まだ一人ひとりというより「こういう人」という範囲でしかセグメントができていません。今後は、肌悩みを伺うアンケートの結果やよく見ているページに沿ったご提案をするなど、よりパーソナライズを活性化できればと思っています。