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なぜ日本でも急成長?英国発・マイプロテインに学ぶ「ローカライズ&ライト層獲得」の戦略

ニーズの把握のためにユーザー以外の声も収集

鈴木:実は2015年時点で、英国のWebサイトを経由した日本からの注文が既に多数ありました。そこで、日本のユーザーにとってより良いUXを提供できるように日本語版サイトをローンチしたのが日本市場進出のきっかけでした。

 この日本市場へのローンチ時点でプロテインパウダーのフレーバーを40種類以上提供しており、ラインアップの急拡大に成功していました。そのため、新たに日本市場向けにフレーバーを拡充し、日本人に好まれるフレーバーを用意すること対しても強い自信がありました。

THG Nutrition Limited ジャパンカントリーマネージャー 鈴木 啓介氏

MZ:日本のユーザーが持つニーズを把握するために、具体的にどのような取り組みを行っていましたか。

鈴木:日本市場に限らずですが、当社が戦略を定める上で、アンケート調査から得られるお客様の声は非常に大切にしています。当社では頻繁に期間限定商品の開発・販売も行っているのですが、その際に、お客様からの感想などをもらうようにし、その結果を商品開発やプロモーション戦略に活かしています。

 それに加えて、外部の調査などを活用することで当社のお客様ではない方々からの意見も積極的に収集するようにしています。こうすることで、マイプロテインを利用していただけていない方から見たブランドへのイメージや、認知度、プロテイン市場の今後の傾向などが把握できます。

日本市場で行った二つの差別化戦略

MZ:日本市場が持つ特徴があれば教えてください。

ニール:欧米諸国のお客様と比較して商品に求める品質の基準が非常に高いと感じています。そのため、日本市場への進出は、自社商品のクオリティを向上させるといった観点で非常に勉強になりました。パッケージおよび商品のクオリティ、配送スピードなど、様々な観点で日本のお客様に満足してもらえるように2022年から国内製造を開始しています。

MZ:貴社が日本市場に上陸した当初から行ってきたプロモーション戦略や、競合との差別化において意識していたことを教えてください。

鈴木:当社が講じた競合他社との差別化戦略は大きく二つありました。一つ目は、先述した「フレーバーの多さ」です。日本市場に進出した当初、既存ブランドのほとんどでプロテインのフレーバーは3種類前後でした。当社では、多くのラインアップを用意したことで、他のブランドにはない“新鮮さ”を創出。既存のプロテインのフレーバーに抵抗を感じていたような層に対してもアプローチすることに成功しました。

 二つ目が、「プロモーションの手法」です。当社では、2016年の日本市場参入当初からインフルエンサーマーケティングを活用してプロモーションを行っていました。当時はこの手法がまだメジャーではなかったため、その点でもプロテインブランド内でイノベーターでした。今までお客様が見たことがないような形でプロモーションを展開できていた点も成功の要因だったと言えるでしょう。

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リブランディングでターゲット層を拡張

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この記事の著者

三ツ石 健太郎(ミツイシ ケンタロウ)

早稲田大学政治経済学部を2000年に卒業。印刷会社の営業、世界一周の放浪、編集プロダクション勤務などを経て、2015年よりフリーランスのライターに。マーケティング・広告・宣伝・販促の専門誌を中心に数多くの執筆をおこなう。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/10/25 09:00 https://markezine.jp/article/detail/47040

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