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MarkeZine Day 2024 Spring

ジュースを飲みたい大人がいるし、抹茶は粉でなくてもいい。常識を打ち破りヒットを生み出すイノベーション

茶葉を届けて、マシンで粉にするという仕組み

 この、「抹茶は粉状態でなければならない」というバイアスを打破するために、塚田氏は石臼と抹茶を点てる所作にインスパイアを受け、マシンと粉末になる前の茶葉を届けるという仕組み=Matcha-as-a-Service(MaaS)をデザイン。Cuzen Matchaとして販売を開始した。

 Cuzen Matchaの展開に際して、茶葉にもこだわっているという。

 「茶葉の状態から抹茶を作るので『茶葉を丸ごと飲んでいる』ことが体感できます。そのため、茶葉もオーガニックでおいしく楽しめるものを厳選しています」(塚田氏)

 またコミュニケーションでは、コーヒーに馴染みのある米国人に伝わりやすいように「エスプレッソのお茶バージョン」といった説明をしているという。さらにエスプレッソにはない特徴として、ストレート、ラテだけでなく、スパークリングや水割り、カクテルなどの楽しみ方を提案もしている。

講演では実際にマシンを使ったデモも行われた
講演では実際にマシンを使ったデモも行われた

 現在、米国を中心にコーヒー市場へ向けて訴求を行なっており、結果、マシンの累計台数、リーフの売上ともに順調に推移し、インフルエンサーにも使用してもらえている。

異なる分野を掛け合わせてユニークネスを作る

 ここまで話を振り返りつつ、最後に塚田氏はユニークネスの作り方とイノベーションを起こすヒントについて語った。

 「これらのお話を通して伝えたいのは、異なる要素を掛け合わせていくことで、ユニークネスを構築できるということです」(塚田氏)

 Cuzen Matchaというサービスは、お茶の世界にハードウェアを持ち込んでいる。また茶道という伝統的かつ本質を追求する精神性に対し、イノベーションを掛け合わせてボタン1つで抹茶を楽しめる快適さを実現させた。

 また、「イノベーションを起こしていくためには、小さくものごとを始めて、気づきを得ることが大切」だとも語る。小さなアクションを続け、次に生かして正の循環を作っていくことが重要だ。

 「皆さんも何か『これいいな』と感じることがあったら、ぜひ、それを小さい規模でやってみてください。そこからイノベーションが始まっていくはずです」(塚田氏)

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この記事の著者

タカハシ コウキ(タカハシ コウキ)

1997年生まれ。2020年に駒沢大学経済学部を卒業。在学中よりインターンなどで記事制作を経験。卒業後、フリーライターとして、インタビューやレポート記事を執筆している。またカメラマンとしても活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/04/24 07:00 https://markezine.jp/article/detail/45124

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