PC購入前に疑問点があり、電話で問い合せたところ、対応がままらない窓口に対して憤慨した経験を持つ人もいるだろう。どこの企業がしっかりと対応してくれるのだろうか? サポートサービス業界の国際機関であるヘルプデスク協会の日本法人HDI-Japanが企画・監修し、株式会社オウケイウェイヴが協賛する『お問合せ窓口格付け2007』(主催・運営:お問合せ窓口格付け実行委員会)は、4月度「PCメーカー」15社の格付け結果を5月29日に発表した(下図)。各審査員は設定に基づいて、事前に各社のWebサイトを閲覧し、FAQ等のセルフヘルプサービスを見た上で、実際に各社窓口に電話での問合せを行い、ヘルプデスク協会の国際的な評価基準に基づいた評価・格付けを実施した。
『お問合せ窓口格付け』とは、毎月、各業界の国内大手および自薦・他薦による対象企業の「お問合せ窓口」(コンタクトセンターやお問合せセンター等)の業務内容を、ヘルプデスク協会の国際標準に基づいて設定した評価基準に沿って、一般ユーザが顧客の視点で評価し、三ツ星~星なしの4段階で格付けする年間企画だ。
PCメーカー15社の格付け結果は、「二ツ星」12社、「一ツ星」3社、「三ツ星」「星なし」は該当なしだった。平均は満点4点中、「パフォーマンス」(問題解決に至る実績)、「クオリティ」(対応の品質)の評価項目がともに2.92となった。また、今期から開始した「セルフヘルプ」(Webサイト上で自己解決できるかどうか)評価項目は2.74だった。
PCメーカーの窓口は、昨年一ツ星、星なしの窓口がすべて二ツ星レベルに躍進した。業界平均のパフォーマンス値も0.2ポイント近く向上し、電話対応レスポンスは改善されていることが明らかになった。クオリティ値は昨年調査時と同様だったが、伸び悩んだ要因として、とくに日本語レベルが明らかに低い海外からのサポートの場合に、顧客の不信感や不安感を一層高める結果となった点があげられる。
また、窓口として一貫したサービスが提供できず、スタッフ個々の力量に依存し、サポート内容に大きなばらつきがみられるケースもあった。一方、今期から開始したWebサイトでのセルフヘルプ(自己解決)サービスの提供については、提供状況は各窓口まちまちで、一ツ星のセンターであっても業界トップレベルのセルフヘルプ評価を得ているところがあるなど、必ずしも窓口対応との相関は見られなかった。次回、5月度は「旅行・ホテル」業界の格付けが発表される予定だ。
プレスリリース:「お問合せ窓口格付け2007」4月度【PCメーカー】の格付け結果を発表