ネット視聴率調査会社として知られる米comScoreは、検索市場の分析・調査ツール「qSerach 2.0」を日本市場向けに導入したことを9月12日に発表した。
「qSearch 2.0」は、広範囲かつ多種多様な検索サービス・検索行動を調査対象としている。主なものとして、主要な検索エンジンはもちろん、MySpaceや百度、Naverなど、ユーザーによる検索活動が行われている世界的な50のトップサイトやサービス、楽天やアマゾンなど主要なオンラインショップサイトにおける検索のロケーション、検索エンジンにリダイレクトされた「パートナー検索」、1つの検索キーワードをカテゴリを横断して検索する「クロスチャンネル検索」、そして地図や地域情報に対する検索。comScoreはこれらを対象とした調査を行い、日本、米国、中国、韓国、カナダ、メキシコ、英国、フランス、ドイツといった各国の検索市場に関する広範囲な調査レポートを提供する。
プレスリリースの中で、佐藤英丸コムスコア・ジャパン社長は、「検索は消費者にとってもマーケッターにとっても重要度を増しており、信頼できる第三者のデータは重要。コムスコアは、Web 2.0によって変化した検索市場の測定を「qSearch 2.0」によってリードし、検索市場全体についての最も広範囲で正確な見解を提示する」と述べている。
また、プレスリリースでは、日本の検索市場でしのぎを削るYahoo!とGoogleの2006年7月と2007年7月のデータに関する「qSearch 2.0」のレポートも公開されている。全検索件数は、2006年7月の47億5,400万件から2007年7月の57億9,500万件へと21.9%増加している。これをYahoo!とGoogleのそれぞれのデータを見ると、検索件数はYahoo!が31億3,400万件から27億4,400万件と12.4%減、Googleは、13億2,200万件から20億2,700万件と53.3%増。検索数のシェアで見ると、Yahoo!は65.9%から47.4%と18.6ポイント減、一方のGoogleは27.8%から35.0%と7.02ポイント増となっている。検索件数のシェアは2007年7月現在においてもYahoo!が上回っているものの、Googleの追い上げが激しさを増していることを表している。