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ブログから導く消費者の生の声!クチコミデータ有効活用への道

黒烏龍茶 ヒットの軌跡をブログで検証

あるキャンペーンを行なった際にブログで効果測定を行なうのが主流となってきた。ブログを上手く活用することで、キャンペーンをさまざまな角度から検証することができる。

キャンペーンの効果測定でブログを活用する理由

 キャンペーン効果の測定では、ブログを対象とした調査が好んで行われる。その理由は、以下の2つだろう。

1)誰にも媚びない生の中立的な声を得られる事

 ・アンケート調査のような、その商品に対して意識の低い人たちを対象とした受動的な調査より、ブログの様にモチベーションを持って、その商品に関して能動的に書いている意識の高い消費者にクライアントは価値を感じるようだ。

 ・ブログではその商品、キャンペーンに関して平気で悪口が書かれている。これをクライアントは欲しがっている。その一方でその商品、そのキャンペーンに関して褒めているとき、消費者は誰に媚びる事無く心からその商品を褒めている。クライアントはこれを欲しがっている。これに関してはこの章の最後にもう一度触れる。

 ・クライアント、調査者が思いもよらない書込が時々ある。例えばあるシャンプーの蓋の色が自分の家のシャワーヘッドの色と同じだから気に入って使っているとか、ある商品は全書込みの数%ではあるが(数%でも実際には無視できない量である)、母親の助言を参考に娘がその種の商品を買っているなど。次の商品開発、プロモーションなどに役立てそうな書込みが一定の数見つかる事がある。

2)時系列にそって話題の中身と共にその量の変化を見る事ができる事

 ・アンケート調査では1年前にその商品、キャンペーンに対してどのような印象を持っていたかを知る事は難しいが、ブログは日記形式であるため、その時期に、どの話題がどのくらいの量で語られているかをその時の書込みから見る事ができる。

 ・アンケート調査と異なり、そのキャンペーンに関して直接話題にしていなくても、その商品に関する話題量の増減から、その商品に関して意識があったかどうかを推定する事ができる。いくつかの調査では、そのキャンペーンについて直接述べていなくてもキャンペーンの時期だけ有意にその商品に関する書込みが増えているという結果を得た。

 注意すべき事は1つ。第1回「クチコミデータの活用はブログの性質理解から!」Page2 でも述べたように、反響が少ない製品の場合は正確にリサーチできないことである。キャンペーンをおこなっても、ブログに書かれるほどの話題になっていないものは調査出来ない。逆に多く書かれているものは様々な視点で調査が可能となる。

 それでは、次ページからキャンペーン調査に関して、僕が最近昼食後に時々飲む、黒烏龍茶を1つの例として述べていきたいと思う。

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この記事の著者

磯部 拓(イソベタク)

1971年生まれ、博士号を取得後アテンション入社。現在は株式会社アテンション戦略企画部に所属し、マーケティングリサーチ、分析、レポーティングサービスを行う。また「恋愛専門ドットコムα版」の作家兼ディレクションを行い「...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/10/29 10:00 https://markezine.jp/article/detail/1971

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