1998年慶応義塾大学経済学部卒業。メルセデス・ベンツ、新生銀行等を経て、ユニクロへ入社。新メディア情報発信チームの立ち上げなどを経て、現在に至る。
「UNIQLOCK」が生まれたわけ
―― はじめに、勝部さんが所属されている「新メディア発信チーム」の役割を教えていただけますか?
この部署は去年の8月に立ち上がったチームです。部署が立ち上がった背景として、弊社でもオンラインストアを持っているのですが、既存のお客様に関しては、ネットを活用していただいているものの、新規のお客様の割合が少ないという課題がありました。そこで、オンラインストアというインフラ的なものとは違ったプロモーション的なアプローチで、いわゆるマスメディア以外の媒体を活用して、お客さまを開拓していくミッションを与えられました。
具体的には、テレビや新聞といった既存のメディア以外のもの、例えば、Webやモバイル、フリーマガジンのような新しいメディアを活用したマーケティングを行なっています
── CGMを活用した一連のキャンペーンが話題となっています。この反響についてはどう感じますか?
予想以上に受け入れられたのではないかと感じています。いまだから言えますが、正直「UNIQLOCK」については、全く新しい広告手法だったので実際に公開してみるまでどのくらい反響があるか想像もつきませんでした。
ネットを活用したプロモーションというと、弊社も当初は媒体にバナーを掲載するなどしていたのですが、非常に焼畑農業的なプロモーションだと感じました。つまり、バナーを掲載している間は人が来るのですが、バナーの掲載が終了すると、ぴたりと人が来なくなります。
そこで、ネット上に自社の情報発信媒体を構築することで、低コストでしかも恒常的に情報発信するような仕組みができるのではないかと考え、世界中のブログにメディアを作るという発想にいたりました。ネット上の既存の仕組みや、ユニクロが持っている資産を上手く利用することで、何か新しいことができるのではないかと考えたのです。
【編集部注】
ユニクロが展開中のWebキャンペーン例
UNIQLO MIXPLAY
UNIQLOCK
UNIQLO JUMP
UNIQLO TODAY参考記事:「低コスト・CGMで世界に発信──ユニクロのWeb戦略」 ITmedia