ヤフー株式会社 メディア事業部 編集部 奥村倫弘(おくむらみちひろ)氏
1969年生まれ、大阪府出身。92年、同志社大学文学部卒業。同年、読売新聞大阪本社入社。福井支局、奈良支局、大阪経済部を経て、98年、ヤフーに入社。以来、Yahoo!ニュースのトピックスを担当
ヤフー株式会社 メディア事業部 編集部 酒井法子(さかいのりこ)氏
1972年生まれ、栃木県出身。95年、立教大学社会学部卒業。同年、プログラマーとしてオービック入社。96年、出身地の下野新聞社に転職。警察、行政担当などを経て、04年、トピックス編集としてヤフー入社。
最も影響力のある編集者たち ヤフー編集部に突撃
──はじめに、日々の業務内容を教えてください。
これは!と思うニュースをピックアップして、そのニュースに関連したコンテンツを見つけて、ページを作る、その繰り返しです。編集部は2つに別れていて、私たちは通常の会社でいうマネージャーの役割をしています。新聞社のようなデスク的な役割ではなく、全体のマネジメントが中心です。
現状、80社程度の情報提供元さんがいらっしゃって、毎日2500~3000本ぐらいの記事が送られてきます。基本的には、世の中の関心の高いものをピックアップしていくということをがまず第一にあって、インターネットならではのやり方を心がけています。例えば、リンクを活用することで、記事だけではなくその記事の内容がより深くわかるような紹介をするなどですね。
地方紙などはその地域でしか今まで読めなかったと思いますが、トピックスに掲載することで、全国の人に届くようになりで、全国の人に届くようになり、小さなニュースが意外なムーブメントを起こすこともあります。そういう点は紙媒体との大きな違いだと思います。
「読ませる」より「見せる」という意識
──Yahoo! JAPANのトップページを見たとき、まずは「トピックス」に注目する人が多いと思います。トピックスの文字数は決まっているのですか?
もともとは、サイトの構成上11文字でスタートしていたのですが、11文字だと見出しをつけるのがなかなか難しくて(笑)。その2文字の差が結構大きいんです。
その後もいろいろ改良しまして、現在は13文字で統一しています。ネット媒体の場合、文字を読ませるというのは、結構大変な作業だと思います。サイトの性格にもよると思いますが、トピックスの場合は、文字を「読ませる」というよりは、文字を「読ませる」というよりは、「見せる」という意識でやっています。空間的な制約もありますが、短時間で情報を咀嚼しようとしたときに、一目でわかるということの方がネット媒体の場合は大切ではないでしょうか。