岩手県の黒石寺で行われる「蘇民祭」は、「蘇民信仰」にもとづいて、毎年2月に開催されている裸祭り。その告知ポスターに、祭りに参加している男性の胸毛が大きく写っていたことから、JR東日本が掲出を拒否。それがテレビで報道されると、JR東日本の心配をよそに、全国からポスターを求める声が岩手県奥州市に寄せられ、大人気となっている。
「蘇民信仰」とは次のような逸話にもとづくもの。武搭神(たけあきのかみ)に、蘇民(そみん)という貧しい男が一夜の宿を提供したところ、武搭神が蘇民に腰に芽の輪(ちのわ)を着けることを命じ、蘇民の家族以外を全員滅ぼしてしまう。武搭神は、自分が須佐之男命(すさのおのみこと)であることを明かして、「後世に疫病があるときに「蘇民の子孫」と言って、腰に茅の輪をつける者は疫を免れるだろう」と語ったという。
祭りは、午後10時に水で身を清めるところからスタートし、一晩かけて行われるもので、翌日の午前5時からはじまる「蘇民袋争奪戦」がクライマックスとなる。今年の祭りは、2月13日夜10時から翌朝7時頃まで開催される予定となっており、今回のポスター騒動で、かなりの盛り上がりになりそうだ。
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