現在、日米ともにスマートフォンが急速に普及しているが、米国ではタブレット端末が着実に浸透している。今年1月には 18 歳以上人口の 19%にタブレット端末が普及し、利用者は先端層から一般層へと広がりをみせている。
この違いはどこからくるのだろうか。まず、タブレット端末の利用イメージについてたずねたところ、日本では「パソコンに近い」と考える人が51%なのに対し、米国では「スマートフォンに近い」と考える人のほうが57%と多くなっている。
米国では、タブレットを使って、日常的に数多くのメディアやコンテンツの利用が行われているのに対し、日本ではソーシャルメディアや動画共有サービスなどを除くと、毎日のサービス利用は多くない。特に、電子書籍の利用では、米国(35%)と日本(6%)で大きな差がついている。
また、テレビ番組の感想をソーシャルメディアに書き込む際に、米国のタブレット保有者の 36%がタブレット端末を利用しており、スマートフォンで書き込む人(24%)よりも多い。米国ではタブレット端末が、家庭のリビングでテレビとソーシャルメディアをつなぐものとして利用され始めていると電通総研は分析している。
また、電子書籍の利用状況については、日米ともにタブレットとスマートフォン両方を保有する人の間で「読む」と回答した人の割合が最も多くなった。特に米国ではタブレットを保有する人の間で 70~80%の人が電子書籍を読んでいる。
また、米国では「タブレットの利用がこれからの社会の主流だと思う」という未来への期待が、日本と比べて特に大きい。このように、端末に対する意識の違いが大きな違いを生んでいるようだ。
【調査概要】
日米タブレット受容比較調査
・調査時期:2012年2月1日~13日(日本)
2012 年2月8~20日(米国)
・調査地域:日本(東京都全域) 米国(ニューヨーク州全域)
・調査方法:インターネット調査パネルを利用したウェブ調査
・調査対象者およびサンプル数:20 代以上男女(詳細は以下の通り)
今回の調査では、日米比較にとどまらず、両国それぞれのユーザーによるデジタルメディア機器の組み合わせ利用の状況を幅広く分析している。
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