SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第100号(2024年4月号)
特集「24社に聞く、経営構想におけるマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

ゼロから学ぶ中国ネット事情

いちばん取引が多いのはアパレル 中国EC市場の現状と今後の可能性

 ネットユーザーが5億人を超えた中国。その中国のインターネットおよび関連企業に注目する、iResearch Consulting Group(艾瑞諮詢集団、以下アイリサーチ)が、2012年3月22日、23日に「iResearch Annual Summit Beijing」を開催した。今回は、中国EC市場について同社の曹军波氏の講演から抜粋してお届けする。

 アイリサーチの曹军波氏によれば、中国にECの概念が入って来たのは1993年。1999年から実際に取引されるようになり、2003年にはSARSの影響でイーコマースが大発展を遂げた。

 そして昨年2011年、市場規模は7,666億元(9兆9,658億円)、前年比66.3%の成長率である。曹氏によれば、2012年には1兆1,840億元規模、2015年には2兆5,510億元規模になり、また2013年には米国ECの市場規模を抜くであろうと予測している。

2001年~2015年における、中国EC市場発展の様子

 発展のカギを握るのは、大幅な成長率を示す「三線都市」といわれる新疆、陝西省、甘粛省、遼寧省と内蒙古自治区などの地域である。しかしながら、北京、上海、広州といった一・二線都市に比べて、ビジネス上の困難は多いのは否めない。

2011年における都市ごとのネットショッピングユーザーの成長率

 ビジネスモデル別に市場規模を見ると、2011年ではC2C市場は5,916億元、B2Cは1,750億元、旅行サイトは1,730億元であった。それが、2014年にはC2C12,518億元、B2Cは7,607億元、旅行サイトは4,630億元規模になるだろうと予測している。

2008年~2015年のEC市場取引額の変化概要(アイリサーチ予測含む)

 次に、個々のサイト別に見てみよう。2011年における中国のECサイトのトップ3は、1位天猫(tmall、旧・淘宝商城)、2位360buy(京东商城)、3位苏宁易购(suning.com)となった。それぞれ特徴は、tmallはそのユーザーの多さから「プラットフォーム」であり、360buyは扱う商品の価値が高く、suning.comは老舗企業であるという点だ。

※suning.com:家電製品をメインに、アパレル、日用品などマルチに商品展開する総合量販ECサイト。日本のラオックスを買収し、リアルな家電量販店も展開する。

 中国におけるアリババグループの強さはご存じのとおりだが、taobao(C2C)とtmall(B2C)でネットショッピング市場の80%を占め、tmallと360buyでB2C市場の70%を占めているといった寡占ぶりである。

 また、ネットショッピングの商品分類を見ると、もっとも多いのがアパレルで19.0%を占めるが、食品、家電、ゲームなど多岐に渡る(車もネットで買える)。

 最後に、ネットショッピングにおけるモバイルの割合が増加していることに触れ、モバイル決済のSquare社(米国)のようなサービスが中国にも必要ではないかと述べ、講演を締めくくった。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
ゼロから学ぶ中国ネット事情連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2012/04/23 12:00 https://markezine.jp/article/detail/15469

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング