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ソーシャルグッドで社会を変える

ソーシャル時代の新しい資金調達のしくみ
クラウドファンディング「READYFOR?」の可能性


 SNSなどのネットツールの活用により、個人や団体が企画するプロジェクトに対し、賛同する人々が資金や労力を提供する、ソーシャル時代の資金調達の仕組みに期待が寄せられている。この「クラウドファウンディング」を行う日本初の組織として注目を集めているのが「READYFOR?」だ。そのビジョンやシステム、今後の展望などについて、REDAYFOR?のプロダクトマネージャーを務めるオーマ株式会社の米良はるかさんにお話をうかがった。

クラウドファンディング、ソーシャル時代の資金調達とは

 個人や団体が何かを実現しようとする時、必ず必要となるのが資金だ。手持ちの資金がない場合、これまでは投資家や銀行を説得し、融資を受ける必要があった。そのためには時間と労力を要し、担保が必要になることも多く、資金調達は個人や小さな団体にとって頭の痛い問題だった。

 こうした状況を受け、ソーシャル時代の新たな資金調達の手法としてクラウドファンディングが急速に注目を集めつつある。つまり、ネットを介して個人や団体が「プロジェクト」を提案し、多くの人々の共感を得ることで、集まった寄付や融資を受けとれるというものだ。寄付や起業が盛んな米国をはじめとして、現在、世界各国に400以上もの組織が誕生し、徐々に資金調達力を高めつつあるという。代表格ともいえる「Kickstarter(キックスターター)」は、起業から2年半で累計1億ドルを越える資金を集め、ソーシャル時代の寵児との呼び声も高い。

 一方、日本でもクラウドファンディングの小さな力を大きな力に変えていく可能性に期待を抱く人がいる。日本初のクラウドファンディングREADYFOR?の運営責任者である米良はるかさんも、その一人だ。

「READYFOR?」のホームページ

 「学生時代から社会的活動の活性化に関心があり、寄付を集める仕組みづくりを模索したこともありました。でも、お金はなかなか集まらないし、集まっても関係性は一時的なもので終わってしまう。また寄付を行う人と受け取る人は対等であり、継続的な関係が創出できる方法はないかと思っていたんです。そんな時に留学先の米国でクラウドファンディングという手法を知り、この構想を実現できるのではないかと考えるようになりました」

「READYFOR?」プロダクトマネージャー 米良はるかさん

 そして大学院を卒業後、2011年3月にオーマ株式会社でREADYFOR?を立ち上げた。現在は震災関係の活動支援が多く見受けられるが、支援の対象は社会的な活動と幅広い。中でも、音楽やアート、テクノロジーをはじめとする ”クリエイティビティ”にあふれた活動、そして貧困や教育、環境などの社会問題を解決する活動の2つを柱としている。

 「社会的な活動というと慈善事業と思われがちですが、かわいそうな人を一方的に助けるのではありません。『がんばっている人を応援する』『いっしょに楽しいことをする』というように、企画の“思い”に共感し、みんなで支援しよう、協力し合おうと感じることが重要だと考えています。ですから、まだまだ完全ではありませんが、慈善や寄付ではなく、社会的な活動をみんなの力で応援するプラットフォームとしてREADYFOR?を位置づけています」

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウマミ)

フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの製作などを経て独立。ビジネス系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/01/30 18:21 https://markezine.jp/article/detail/16031

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