タクシー車内での忘れ物は増加傾向にある。携帯電話には個人情報などさまざまな情報が含まれているほか、クレジットカードや電子マネー決済、個人認証用の機器としての利用も進んでいることから、乗客にとって、携帯電話をタクシー車内に忘れることは一大事。タクシー会社としても忘れ物の持ち主の本人確認や返還などこの取り扱いには苦慮している。最近急激に増加傾向にあるのがスマートフォンの忘れ物で、薄くすべりやすい形状や表面加工、ストラップなどを取りつけなくなったことが増加の背景にあると見られている。
今回、国際自動車とイデアクロスが共同開発したシステムは、タクシーの運転席と助手席の下、天井、トランク内に設置した4台のカメラで、乗客の乗車前と降車後に撮影された画像分析により忘れ物を検知し、ドライバーにアラームで知らせる仕組み。タクシーでの忘れ物は、後部座席での財布や携帯電話など小物が多くを占めるが、トランクに鞄などを忘れることも珍しくなく、今回のシステムではトランク内の忘れ物も検知することが可能となっている。さらに、システムで使用するカメラには、プライバシー保護の観点から、乗客の顔などは認識できない配慮がなされている。
【関連記事】
・日本交通、アプリ経由のタクシー売上が10億円突破
・「楽天デリバリー」でタクシー配車注文が可能に
・iPhoneでクルマの開錠・施錠ができるアプリが登場
・クラリオン、Googleの音声認識・検索サービスを使って自動車向けクラウドサービス
・NECの顔認識技術を使った顧客情報分析クラウドサービスを韓国で展開