ヴァリューズはマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使用し、ユーザーが情報収集・編集・投稿した記事をテーマ別に集約した「まとめサイト」について、2015年2月度のサイト訪問者数を集計した。また、上位サイトについて、ユーザー属性、集客構造や、よく閲覧される人気コンテンツを比較検証し、その結果を発表した。
ユーザー数は「NAVERまとめ」が圧倒的強さを見せる
2015年2月度の「まとめサイト」のサイト訪問者数と前年同月比を集計したところ、訪問者数の1位は「NAVERまとめ」で、他サイトを圧倒した。前年同月比も112%とプラス成長していた。2位は「暮らしのレシピnanapi」に。前年同月比68%と、上位サイトの中では唯一前年比がマイナスとなっていた。
一方、前年からの伸び率が高いサイトは、3位「女子向け情報まとめ MERY(メリー)」(前年同月比312%)、4位「Rettyグルメ」(前年同月比299%)だった。女性をターゲットにファッションやメイクのトレンド情報をまとめたサイトや、「Retty」のような実名によるクチコミグルメ情報、「iemo」のようなインテリア・DIYに特化したサイトなど、特定ジャンルを強化したまとめサイトが直近ではユーザー数を伸ばしている模様。
「NAVERまとめ」「nanapi」「MERY」のユーザー属性とアクセス時間帯を比較
前述の「まとめサイトランキング(2015年2月度)」で上位だった「NAVERまとめ」「nanapi」「MERY」について、2014年12月~2015年2月の3か月間で、サイト訪問者の性別を集計したところ、「NAVERまとめ」は男女比が半々、「nanapi」は女性が59%と若干多く、「MERY」では女性が70%を占めていることがわかった。
また、各サイトのアクセス数を時間帯別に見てみたところ、「NAVERまとめ」「MERY」は21時以降の夜間のアクセスが多くなっていた。一方、「nanapi」では午前中と午後14~17時にアクセスの山が分かれており、夜はアクセス数がさほど伸びていなかった。「nanapi」は料理やスイーツに関するコンテンツが豊富で、主婦層がおやつや夕食作りの参考にしているようだ(※各サイトの1時間毎のアクセス数平均を100として指数化)。
「まとめサイト」は自然検索でどれだけ集客できるかがポイント
「まとめサイト」は、どのようにユーザーを集客しているのだろうか。「NAVERまとめ」「nanapi」「MERY」について、2014年12月~2015年2月の3か月間で、サイト毎に流入元を調査し、「一般広告」「リスティング」「自然検索」など流入元を構成比を比較した。
まず、各サイトとも、「自然検索」の比率が高く、「NAVERまとめ」「MERY」では自然検索からの流入が80%を超えていた。常にユーザーから新しいコンテンツが投稿される仕組みのため、旬のキーワードを盛り込んだページがストックされ、検索からの流入を集めやすい構造になっていた。
また、バナー広告やアフィリエイトなどの「一般広告」や、同じ検索でも「リスティング広告」からの流入は、各サイト共に見られなかった。広告媒体に出稿をせずとも、自然検索流入や、ブラウザのお気に入り経由、facebook等のSNS経由など、無料の集客施策で効率良くユーザーを集客していることが明らかに。なお、「nanapi」は「外部サイト」からの流入比率が43%と、他サイトに比べて高くなっていた。流入元のドメインは「www.yahoo.co.jp」が多く、「Yahoo!JAPAN」でコンテンツを取り上げられたことが流入増につながったようだ。
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