2015年5月下旬に、日本テレビとバスキュールは合弁会社「HAROiD」を立ち上げた。両社はこれまでにも、「JoinTV」や「JoinTown」など、テレビを軸とした革新的な試みを実践してきた。今回はHAROiD 代表取締役社長の安藤聖泰氏と、バスキュール 代表取締役の朴正義氏に、その狙いを聞いた。
テレビというプラットフォームを活用し、1億人のインタラクティブコミュニケーションを実現する



(中央)株式会社HAROiD 代表取締役社長 安藤聖泰氏
(右)株式会社バスキュール 代表取締役 朴正義氏
――HAROiD(ハロイド)は、具体的には何をする会社なのでしょうか。
安藤:日本テレビとバスキュールの合弁会社として設立した、テレビのIoT化を支援する会社です。テレビというプラットフォームを舞台に1億人がインタラクティブにコミュニケーションを行う、そういう世界を創るのがHAROiDの夢です。
――なるほど。そうするとテレビとスマートフォンが連動するクリエイティブを手がける会社ということですか?
安藤:いえ、そうではありません。元々バスキュールさんが持っていた「M.I.E.S(ミース)」という、テレビとスマートフォンを連動させるシステムがあり、これを使って日本テレビはJoinTVやJoinTownを実現していました。WOWOWさんの金曜カーソル(関連記事はこちら)でも使われていました。この「M.I.E.S」を改良したシステムを提供する企業です。

――では、テレビとネットを繋ぐためのクラウドサービスということですね。それを使うと、どこの局でも、JoinTVやJoinTown、金曜カーソルみたいな番組や取り組みが簡単にできると。
安藤:そうですね。一からシステムを作ることなく、ツールやサービスとして使って頂くということです。社員構成も日本テレビでJoinTVに携わっていたメンバーや、バスキュールさんで「M.I.E.S」のバックエンド技術に携わっていた方々で構成されています。
――以前から、両社は協力的だったと思うのですが、なぜ合弁会社の設立へと踏み出したのでしょうか。
安藤:HAROiDの設立には、日本テレビ側の想いと、バスキュール側、それぞれの想いがあります。まずは、日本テレビ側からの想いについて説明します。私はバスキュールさんにお手伝いいただきながら、JoinTVや、徳島でのJoinTownを担当してきました。テレビの視聴者離れが指摘されたりはしますが、今でもテレビは最大のリーチ力を持った媒体です。このリーチ力を活かせば、もっと新しいコミュニケーションが作れるんじゃないか、そんなことをずっと考えてきました。
――日本テレビではなぜできなかったのでしょうか?
安藤:理由は2つあります。一つは、日本テレビの中に居ては、他局との連携が限定的になってしまいます。日本テレビ本体が保有するテレビ向けサービスを他局は採用しづらいでしょう。
もう一つは、スピードに限界がありました。これは、テレビ業界全体に言えることですが、テレビ業界には多くのステークホルダーがいます。そういったステークホルダーに守られているからビジネスができるという反面、そういった方々との調整も大切であり、スピード感を出すには限界があった。例えば地上波で放送された全映像をキャッチアップ対応させることは技術的には可能であっても、解決しなければならない権利問題等、ITだけではどうにもならないことがたくさんあるのです。
加えてテレビ局は、放送という常識の中で60年やってきた業界ですから「やりづらいこと」もあったりするんですよね、例えばYouTubeのようなCGMとかは「やりづらい」んです。
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大元 隆志(オオモト タカシ)
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 クラウドインテグレーションビジネス推進部 エキスパートエンジニア
国士舘大学 経営学部 非常勤講師
通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。現在はCASBソリューションのセールス開発・プリセールスを担当する一方で、国士舘大学 経営学部にて学生向けに企業におけるクラウド、モバイル利活用について講座を担当する。最新のIT動向や技術動向分析が高く評価され、ヤフーニュース、IT Leaders、ITmediaマーケティング等IT系メディアで多くの記事を執筆。所...※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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