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徹底した利用者目線で「おでかけ」需要と「住んでみたい」を喚起する、西武鉄道のオウンドメディア戦略

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2016/01/28 12:00

 オウンドメディア運用が当たり前になりつつあります。マーケターとしては、他社のコンテンツマーケティング戦略が気になるところ。そこで、今回は西武鉄道のオウンドメディア立ち上げ背景や、コンテンツ作りについてご紹介します。この連載は、マーケティングにおけるモバイル・タブレット活用情報をお伝えする「D2Cスマイル出張版」です。

西武鉄道のオウンドメディアをご存知ですか?

 SNSや動画コンテンツでの情報拡散に見られるように、企業による新たな情報発信の場としてオウンドメディアが当たり前に用意されつつある一方、オウンドメディアをマーケティング戦略のなかでどのように位置づけるのか、どのようにコンテンツを運用していくのかなど課題は少なくありません。

 今回は、2015年10月15日に公開されたばかりの西武鉄道のオウンドメディア「ぐるっとプラス」に焦点を当て、オウンドメディアの立ち上げで成功するヒントについて、同社にて分析・マーケティングを担当する塩野貴啓氏、メディアの立ち上げに一から携わり、コミュニティデザインを担当するバンブックの町屋佳代子氏にお話を伺いました。

西武鉄道株式会社 塩野貴啓氏、株式会社バンブック 町屋佳代子氏
写真左:西武鉄道株式会社 塩野貴啓氏、写真右:株式会社バンブック 町屋佳代子氏

「川越」と「秩父」以外にもスポットライトを

――まずはオウンドメディア「ぐるっとプラス」を立ち上げるに至った理由、狙いからお聞かせください

「ぐるっとプラス」
「ぐるっとプラス」

塩野氏:従来の宣伝活動は駅で配布している紙媒体をメインとしてきましたが、沿線外の方にも情報をお届けするために、デジタル媒体にも幅を広げたというのが大きな理由です。

 具体的には、2013年に西武鉄道池袋線が東急東横線・横浜高速みなとみらい線との相互直通運転を開始しました。各鉄道会社が相互直通運転を始めたことで、沿線外にお住まいの方も西武線沿線に足を運ばれる機会が増えています。この方々にも情報をお伝えしたいと考えました。

 また、弊社では年間を通じてさまざまなイベントを開催していますが、Webサイト内に情報を公開してはイベント終了と共に情報を閉じることを繰り返していたため、現場のにぎわいを次年度に活かし切れていない側面がありました。オウンドメディアの形式を取れば、一つ一つの情報をアーカイブ化できるといったメリットもあります。

 さらに、西武線沿線の代表的観光地というと「川越」と「秩父」ですが、今までこの2箇所に焦点を当てすぎていて、その他に90もある駅周辺の情報発信が弱くなっている傾向がありました。一方、「ぐるっとプラス」で設定したメインターゲットは20代~30代の女性。育児に忙しい層にも重なります。こうしたお客さまに人々で賑わう川越や、都心から比較的距離のある秩父に足を運んでもらうことは簡単ではありません。

 そこで、短時間で行って帰って来られるようなスポットを西武線沿線の駅を軸にご紹介することで、電車によるお出かけをあまりされない方にも電車に乗るきっかけをご提供できればと考えました。さらに、一度西武鉄道に触れていただくことで「次はもうちょっと遠くまで足を伸ばしてみようか」という想いを引き出す、中長期的な効果も狙っています。

町屋氏:WEB上には様々なお出かけ情報サイトがありますが、「どこかに出かけよう」と思い立った人たちがどのように情報収集を行っているのかを考えると、駅名や場所を検索して辿り着くことが多いように思います。ですから、鉄道会社が自社の沿線のお出かけ情報を紹介する流れも自然かと思います。

この連載は?
本連載はマーケティングにおけるデジタル活用情報を伝えるウェブメディア、「D2Cスマイル」の記事を、MarkeZine向けに再編集した出張版です。出典元はこちらです。


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