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トヨタがエンジンを擬人化? 若年層へ向けた施策Twitter活用施策「プリガー」とは

Twitterをハブに、オンラインとオフラインをつないで拡散を促進

 「プリガー施策全体を支える基盤ともいえる役割を担ったものがTwitterです」と樋口氏。テレビCMやラジオCM、新聞の折り込み広告、さらには新宿駅前のOOH施策、プレゼントキャンペーンなど多角的に展開しつつ、各々のタッチポイントの橋渡しとしてTwitterを活用し、ユーザーの反応がTwitterに集約されるようプランニングされた。

 「これまでのプロモーションは、マスメディアを中心に大きな話題を打ち上げて終わり、というケースが多かった。そうではなくて、メディアをまたいで波を何度も作って盛り上げて、ブームを巻き起こしたかったのです。そこでTwitterを受け皿に、様々な展開をすることにしました」(齋藤氏)

 なぜTwitterが選ばれたのか。樋口氏は「キャラクターキャンペーンという特性上、単なるデジタル広告やマスメディア展開では、ターゲット層になかなかリーチしない」と指摘する。

 「そもそもTwitterは特に若年層と親和性の高い媒体です。さらに、興味関心でつながる面があるので、プリガーに興味を持った人づてに情報が伝播する。ですから、Twitterで拡散した盛り上がりから、自社のサイトに流入させる設計をしました」(樋口氏)

 具体的にどのように波を作っていったのか。数値的な結果も含めてタイムラインで見てみたい。

 2015年12月 トヨタ公式アカウント(@TOYOTA_PR)からプリガーキャンペーンの紹介ツイートを投稿すると共にプロモトレンドを実施。同ツイートはすぐに15000近いリツイート、いいねが行われ、同アカウントの過去最高記録を達成した。

 

 さらに、プロモトレンドのハッシュタグ「#プリウス部品を擬人化」にユーザーの反応を集約。キャンペーンの立ち上がりでの話題感を一気に創出した。

プロモトレンドとは?
Twitter上で話題のハッシュタグを表示する「トレンド」欄のトップにハッシュタグ及び関連ツイートを表示する、Twitter社が提供する1日1社限定の広告商品。

 さらに、2016年2月からはOOH、新聞折り込み広告、テレビCMのオフライン展開を開始。また、プリウスの試乗者の感想を歌詞にした楽曲を制作するなど、コンテンツの増強とTwitterでの2次拡散を行った。

 テレビCMでもハッシュタグを表示し、オフラインとオンラインを繋いで拡散を促したり、アイドルの推しメンバーのように、自分のお気に入りキャラクターをハッシュタグ「#プリガー推し部品」で募るプレゼントキャンペーンを実施したりするなど、複数のキャンペーンを展開して話題を広げていった。

 プリガーキャンペーンの特長はハッシュタグの複数活用だと河本氏は語る。「ハッシュタグを幹と枝葉のように使い分けることで、キャンペーン全体の認知向上と一つ下のレイヤーの施策の管理を同時に行い常に会話が生まれるよう最適化されていました。さらに今回の施策ではハッシュタグ作成の際にも、企業の一方的な情報発信ではなく、ユーザー目線でコピーライティングされていた点も印象的です。表面的なキャラクター活用ではなく、きちんと受け入れてもらえてユーザーの会話が巻き起こる切り口を徹底的に検討されていました」(河本氏)

 さらに、ユニークな取り組みが先述した「声」の取り込みだ。プリウスの試乗会に参加した50名の声を歌詞に、有名ボカロプロデューサー「OSTER project」が曲を作り、人気声優の花澤香菜氏演じる「2ZR-FXEエンジン」が歌うプリガーのテーマ曲を作成した。

 「プリウスの良さは、乗っていただかないとわからない。ただ、試乗までのハードルが高いので、それなら乗った人の声を集めて発信してみようと。しかも、それを歌にすれば、もっと伝わるのではないかと思ったのです。ならば、キャラクターに血肉ともいえる声を与え、歌ってもらうことでより立体的なキャンペーン展開ができるのではないかと考えました」(齋藤氏)

 結果、公開初日に圧倒的な再生回数を記録。こちらもプロモトレンドを活用して拡散をしたことで1日で100万回以上、視聴されたという。

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流入増だけでなく、ブランドイメージも一新

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この記事の著者

東城 ノエル(トウジョウ ノエル)

フリーランスエディター・ライター 出版社での雑誌編集を経て、大手化粧品メーカーで編集ライター&ECサイト立ち上げなどを経験して独立。現在は、Webや雑誌を中心に執筆中。美容、旅行、アート、女性の働き方、子育て関連も守備範囲。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2016/07/11 12:00 https://markezine.jp/article/detail/24574

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