電通デジタルは、デジタルネイティブのインサイトや購買行動等のデータを軸に、最新トレンドを踏まえた戦略立案から実装までワンストップで行うマーケティングの専門チーム「YNGpot.(ヤングポット)」を発足させた。
YNGpot.は立ち上げにあたり、シェアリングサービスに着目した「国内シェアリングサービスに関する生活者意識調査(2018年度)」を実施した。調査結果は以下の通り。
シェアリングサービスの認知は86%と高く、「モノのシェアリングサービス」が突出
シェアリングサービスの認知は全体で86%に上り、シェアリングエコノミーの社会への拡がり・浸透を示している。
また、サービスカテゴリー別に見ると、認知・利用経験・現在利用のすべてにおいて、「モノのシェアリングサービス」が突出しており、次いでバイクシェアやカーシェア等の「移動のシェア」の認知が28%と高い結果となった。
18歳~20代の高所得層に、多種類のサービスを利用する「シェア先端層」が集中
より多くのサービスを高頻度で使用する利用者である「シェア先端層」のサービスの利用傾向を、年代・年収別に見ていくと、18歳~20代のとりわけ年収が高い層に集中しており、年代は低いほど、年収は高いほどシェアサービスを積極的に利用する層が多いことがわかった。
※ここでいうシェアスケールとは、シェアリングサービスをどの程度活用しているかを指標化したもの。まずサービスをタイプごとに「売買系」「サービス系」「移動系(BtoC)」「リソース系」「場所(スペース)系」「移動系(CtoC)」の6つに分類。各サービスの特性を踏まえ、利用に際しての心理ハードルの程度を加味し、サービスタイプごとにポイントを規定した。
そのうえで、対象者ごとに、利用経験のあるシェアリングサービスの回答結果から合計ポイント数を算出し、0~1ptは「シェアビギナー層」、2ptは「シェア取り入れ層」、3ptは「シェア使いこなし層」、4pt以上を「シェア先端層」と定義している。
高タイムパフォーマンス・高コスパ意識とシェアリングサービス特有のサービスメリットが合致
年代別、年収別にシェアリングサービス利用理由・特徴的な生活価値観についての回答を見ると、18歳~20代高年収層には「使わなくなったものはすぐに手放す」といったミニマリスト的趣向を持つ人が多いことがわかった。
また、18歳~20台高年収層は、モノを所有することよりも人とシェアすることに価値を感じ、多様な人とのつながりを望む層であることから、今後のシェアリングサービスの浸透・拡大をけん引するセグメントとなることがうかがえる結果となった。
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